はぴの本棚

2003年からの読書日記

★★★

お菓子と麦酒 (新潮文庫 モ 5-7)作者: ウィリアム・サマセット・モーム,William Somerset Maugham,上田勤出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1959/11メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (8件) を見る

>イギリス文壇の偽善的内幕と俗物性を痛烈に暴露風刺したというモームの代表的作品 とのこと。 タイトルからはほんわかした甘い雰囲気の物語かと想像してしまいますが、予想に反して随所に風刺が効いた作品でした。 文豪トマス・ハーディと当代の人気作家ヒ…

のぼりくだりの…作者: まどみちお,保手濱拓出版社/メーカー: 理論社発売日: 2009/11/12メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る

まど・みちおさんの最新書きおろし詩集です。 2009年11月に100歳になられたということでTVでも特集が組まれているのを見ましたが、いつまでもみずみずしい感性を持ち続けているまどさんは素敵だと思いました。 老いを見つめた詩やご自身のアルツハイマー症…

スコープ少年の不思議な旅作者: 巖谷國士,桑原弘明出版社/メーカー: パロル舎発売日: 2005/11メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 97回この商品を含むブログ (20件) を見る

手のひらサイズの小さいかわいらしい本、宝物にしたくなります。桑原弘明さんが作り続けているスコープ作品。 小さなものだけれど完成するのに1日も休まずに徹夜を続けて1ヵ月半、複雑なものは3カ月もかかるそう。 だからまだ50個ほどしかできていないと…

yom yom (ヨムヨム) 2008年 12月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/27メディア: 雑誌購入: 2人 クリック: 12回この商品を含むブログ (37件) を見る

1年遅れで読んでます・・・今年こそ追いつきたい^^; 特集は二つ。沢木耕太郎「旅する力」沢木さんのエッセイと大沢たかおさんとの対談がありました。 『深夜特急』シリーズはずいぶん前に途中挫折しているのですが、また挑戦してみたくなりました。 大沢…

人間失格 (1952年) (新潮文庫〈第443〉)作者: 太宰治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1952メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る

(430) 今年最初に感想をUPする本のタイトルがこれでちょっと複雑ですが(笑) 太宰治作品を読むのは『津軽』に続き2作目。 読者に語りかけてくるような文体だからでしょうか?想像以上に読みやすいのに驚きました。 タイトルに暗示されているように内容…

MOE (モエ) 2009年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2009/09/03メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 20回この商品を含むブログ (6件) を見る

特集が酒井駒子さん! 図書館で借りて読みました。 おまけにはポストカードブックもついているので購入すればよかったかも。 初めて絵を目にした当時は寂しそうな子どもの表情が好きになれなかったのが本音でした。 でも強い印象がずっと残って忘れられなか…

園芸家12カ月 (中公文庫)作者: カレルチャペック,Karel Capek,小松太郎出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1996/03/18メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 69回この商品を含むブログ (96件) を見る

カレル・チャペックさんは名前だけは耳にしたことがあったのですが、多才な方なんですね。 劇作家であり小説家、エッセイ、旅行記、童話の方面で幅広い活動をされていたそうですが、本書は園芸に関する内容。 園芸家が1年間にすべきことが各月ごとにユーモ…

夜は短し歩けよ乙女作者: 森見登美彦出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/11/29メディア: 単行本購入: 40人 クリック: 2,165回この商品を含むブログ (981件) を見る

どこかで耳にしたことがあるタイトルだと思って調べてみたら、「命短し恋せよ乙女」をもじったものだったんですね。ずっと興味があった作家、森見登美彦さん。 これまでは雑誌の短編を読んだくらいなので、今回が初めての小説でした。 >独特の文体と奇想に…

のろのろひつじとせかせかひつじ (おはなしルネッサンス)作者: 蜂飼耳,ミヤハラヨウコ出版社/メーカー: 理論社発売日: 2009/01/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見る

蜂飼耳(はちかい・みみ)さんは名前のインパクトもそうですが、自分と同世代ということもありずっと気になっていました。 詩も小説も書かれているので少しずつ手に取っていきたいと思っています。 かわいらしく優しい色使いの絵が素敵です。 どちらがのろの…

yom yom (ヨムヨム) 2008年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/09/27メディア: 雑誌 クリック: 7回この商品を含むブログ (28件) を見る

(420) ほぼ1年遅れで追いかけていますが、季節が合っているからまあいいか(笑) 今回の特集は「犬と猫と文学と」 小説、エッセイ、ブックガイドなど盛りだくさんの内容でした。 私はあまり犬好き、猫好きじゃないのですが、好きな方はかなり共感して読め…

親力で決まる! (宝島社文庫)作者: 親野智可等出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2008/06/03メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 7回この商品を含むブログ (4件) を見る

以前読んだ「叱らない」子育てより、今回のは対象年齢が上。 小学生以上の親向けという印象でした。親力とは親の教育力(子供を育て、包み、伸ばす親の総合力)であり、親のちょっとした工夫しだいで子どもは楽しみながら勉強することができると著者は言いま…

九つの銅貨 (福音館文庫 物語)作者: W.デ・ラ・メア,清水義博,Walter De la Mare,脇明子出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 2005/01/20メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (4件) を見る

『昨日のように遠い日』で著者の「謎」を読みすっかり魅了されてしまったので、これを機にもっと作品を読みたいと思っていました。 ウォルター・デ・ラ・メアは1873年生まれ。 イギリスを代表する詩人での一人であり物語作家です。 私より100年以上前に誕生…

ふたりの証拠 (ハヤカワepi文庫)作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2001/11/01メディア: 文庫購入: 38人 クリック: 327回この商品を含むブログ (120件) を見る

(410) 『悪童日記』の続編となる本書。 双子の兄弟のうち一方は国境を越え、他方は故国にとどまるという場面で終わっていたのですが、この巻では残ったリュカ(LUCAS)が語り手となり物語が続いていきます。 淡々とした印象は変わらず読みやすいもの…

悪童日記 (ハヤカワepi文庫)作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2001/05/01メディア: 文庫購入: 100人 クリック: 3,630回この商品を含むブログ (276件) を見る

毎年読もう読もうと思いながら数年経ってしまっていたこの作品。 今年こそは!とやっと重い腰をあげることができました。 『悪童日記』『ふたりの証拠』『第三の嘘』の三部作、じっくり読んでいこうと思っています。 まず『悪童日記』、想像していた以上に読…

雨ふる本屋 (単行本図書)作者: 日向理恵子,吉田尚令出版社/メーカー: 童心社発売日: 2008/11/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (14件) を見る

本好きの気持ちをくすぐるタイトルです。 本屋とついているとつい読みたくなってしまう私(笑)雨宿りをするために立ち寄った図書館でカタツムリを追いかけて行くうちに不思議な本屋(雨ふる本屋)に迷い込んでしまったルウ子。 最近は病気がちな妹のサラに…

夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))作者: ロバート・A・ハインライン,福島正実出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1979/05メディア: 文庫購入: 46人 クリック: 601回この商品を含むブログ (469件) を見る

毎年夏になったら読みたい、読もうと思っていた作品。 やっと読めました。 時は1970年、共同事業をしていた親友と恋人に裏切られて失意のどん底にいたダニエル。 仕事も失い、大切な発明も騙し取られ、酒に溺れる日々・・・ 冷凍睡眠で30年後の2000年にタイ…

倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)作者: 皆川博子出版社/メーカー: 理論社発売日: 2007/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 127回この商品を含むブログ (77件) を見る

初皆川博子さん。 幻想的な雰囲気の物語にいつの間にか絡め取られてしまった感じでした。 舞台は戦時中のミッションスクール。図書室の本にまぎれて置かれていた蔓薔薇模様の美しいノート、そこには『倒立する塔の殺人』とタイトルだけ書かれています。 その…

小川洋子の偏愛短篇箱作者: 小川洋子出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2009/03/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (30件) を見る

小川洋子さんが選んだ16の短篇が「奇」「幻」「凄」「彗」のカテゴリに分けられて収められています。 そして作品ごとに小川さんの解説エッセイがついているのもうれしい。名前は有名で知っていても初めて読む作家の作品ばかりだったのですが、とても楽しめま…

台所あいうえお作者: 山本ふみこ出版社/メーカー: バジリコ発売日: 2006/07メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (6件) を見る

時々読みたくなる山本ふみこさんのエッセイ。 台所仕事の「はじめの一歩」が紹介されています。あ〜おまであり、基本のきから少しずつ難易度が高くなっているよう。例えば「あ」の項は包丁など基本の道具の紹介からだしのとり方、味噌汁の作り方、ご飯の炊き…

Think―夜に猫が身をひそめるところ (ミルリトン探偵局シリーズ 1)作者: 吉田音,坂本真典出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1999/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (32件) を見る  

ハリー・ポッターと秘密の部屋作者: J.K.ローリング,J.K.Rowling,松岡佑子出版社/メーカー: 静山社発売日: 2000/09/01メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (98件) を見る

ハリー・ポッター第2巻。 闇の魔術の防衛術の新しい先生ギルデロイ・ロックハート、屋敷しもべ妖精のドビー、女子トイレに住むゴースト嘆きのマートル、ロンの家族など新たに登場する人物達が個性豊かで面白くあっという間に読みました。 50年前に開かれホ…

ハリー・ポッターと賢者の石 (1)作者: J.K.ローリング,J.K.Rowling,松岡佑子出版社/メーカー: 静山社発売日: 1999/12/01メディア: ハードカバー購入: 3人 クリック: 211回この商品を含むブログ (190件) を見る

今年の読書目標の一つがハリポタを読破すること。 最終巻を読む前にちゃんとおさらいしておこうと思って再読からスタートしました。 誰が黒幕かとかだいたいの筋は覚えていたんですが、初めて読んだときには気づかなかった細かい部分や(ハグリッドのオート…

海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)作者: シュペルヴィエル,永田千奈出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/10/12メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 38回この商品を含むブログ (82件) を見る

(370) 著者が詩人ということもあるのでしょうが、どの短編も幻想的で美しい雰囲気。 だからより一層、静けさや孤独を感じるようにも思いました。 最初の「海に住む少女」からあっという間に魅了されてしまいました。 大海原に浮かんでは消える町・・・そこ…

あの犬が好き作者: シャロンクリーチ,Sharon Creech,金原瑞人出版社/メーカー: 偕成社発売日: 2008/10/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る

読書大好きな私ですが、読むのは小説がほとんど。 詩は学校で触れる機会があったくらいで(楽しかった授業もあったはずだけど、丸暗記させられた嫌な記憶の方が残念ながら大きい・・・)大人になってからは手に取ることがほとんどない状態でした。 そのせい…

マシアス・ギリの失脚 (新潮文庫)作者: 池澤夏樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/05/29メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (38件) を見る

初、池澤夏樹さん。 これまで読んだことのない雰囲気の小説を楽しめました。 人口約7万人ほどの小さな南洋の島国ナビダード民主共和国。 そこを治める大統領マシアス・ギリが失脚するまでを描いた小説・・・と聞くとお堅い政治ものといった印象ですが、一筋…

yom yom (ヨムヨム) 2008年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/06/27メディア: 雑誌購入: 4人 クリック: 13回この商品を含むブログ (35件) を見る

季刊雑誌ということもあり買ってしまうとつい安心して読むのが毎回遅くなってしまいます。 これは8月号。 ちょうど季節が逆になってしまいました。 今回の特集は二つありどちらも文庫についてでした。・「新潮文庫の100冊」の作家たち読み切り小説では乃南…

毎日のみそ汁100作者: 飛田和緒出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2003/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 40回この商品を含むブログ (22件) を見る

基本のだしのとり方から始まり、定番から変わり種までみそ汁レシピが一つひとつ写真入りで紹介されています。○ひとつでおいしい、組み合わせてもおいしい野菜のみそ汁○みそ汁といえばやっぱりこれ、定番豆腐とその仲間○体にいいから毎日とりたい、豆&きのこ…

毎日楽ちん ナチュラル家事 (知恵の森文庫)作者: 佐光紀子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2003/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る

家事劣等生とおっしゃる著者が紹介する生活術の本です。 写真も少しありますが、文章がほとんどで読む家事本&エッセイという感じかな。 出版年が2003年なので、マイバッグを持参することやデジカメを利用して写真の枚数を減らすなど、最近ではだいぶ浸透し…

タングルレック作者: ジャネットウィンターソン,Jeanette Winterson,瓜生知寿子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/10/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

(360) 『オレンジだけが果物じゃない』『さくらんぼの性は』『灯台守の話』など、いつか読みたいと思っていた作家ジャネット・ウィンターソン。 今回読んだのは児童書でSFファンタジー、日本ではこの11月に出版された新しい作品です。 小学生を乗せたロ…

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/03/01メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 22回この商品を含むブログ (92件) を見る

まずこのタイトルにドッキリ(笑) 短編のタイトルも「心臓の仮縫い」「拷問博物館へようこそ」「ベンガル虎の臨終」など、どんな内容なんだろう?と想像力がむくむく膨らんでしまいます。 内容も人間の狂気を描いていたり、怖くて残酷な部分もあるんですが…