2009-01-01から1年間の記事一覧
前作の『かはたれ』から4年後。 河童の八寸は不知という河童を連れ戻す命を受け、再び人間界にやってきます。 不知は月読みの一族で賢く聡明で霊力の強い河童の最後の生き残り。 人間と親しくなったことがきっかけで河童の世界から去り、学校のプールに住み…
先日読んだ朽木祥さんの『風の靴』がとてもよかったので、別の作品も借りてみました。 河童が主人公というのがまずユニークだし、珍しい。 河童というとちょっと不気味な印象がありますが、この物語に登場する子河童の八寸はとてもかわいらしいんです。 私に…
初皆川博子さん。 幻想的な雰囲気の物語にいつの間にか絡め取られてしまった感じでした。 舞台は戦時中のミッションスクール。図書室の本にまぎれて置かれていた蔓薔薇模様の美しいノート、そこには『倒立する塔の殺人』とタイトルだけ書かれています。 その…
朽木祥さんはずっと気になっていましたが手に取ったのはこれが初。 夏にぴったりのいい時期に読むことができました。 私は大人になって出合ったけれど、主人公くらいの年齢の子ども達にこそぜひ読んで欲しい物語です。 簡単なあらすじを説明すると、主人公の…
予約の順番が思ったより早く回ってきました。 梨木さんの小説、やっぱり好きです。読み始めてすぐ『家守綺譚』の時代に近い雰囲気を感じました。 そして「水辺」「穴」など湿度のある独特の感じは『沼地のある森を抜けて』にもつながるものがあるような・・…
ついに最終巻! 著者が鍵をかけて金庫にしまっておいた最後の部分はこれだったんですね。 内容はもちろん、再読しながらここまで読んできた自分へのご褒美を込めて星5つです。 2月から休み休み始めた長い再読の旅もようやく終わり、ハリー・ポッターを十分…
(390〜391) シリーズ第6巻、再読ラストです。前回の記事はこちら↓ http://d.hatena.ne.jp/lovelyplace923/20060705評価が一つ下がったのは内容をけっこう覚えていて落ち着いて読めたのが理由です。 それでも十分面白かった! ヴォルデモートの勢力が強ま…
ハリー・ポッターシリーズ第5巻、再読も後半戦に入り面白くなってきました。 初めて読んだのはほぼ5年近く前だったんですね・・・その頃も長女の授乳時間を利用してたのがおかしい(笑)↓前回の記事はこちら http://d.hatena.ne.jp/lovelyplace923/2004112…
図書館で予約していたのを忘れた頃に順番が回ってきました。 久々に読んだ三浦しをんさんの小説。『風が強く吹いている』でも感じたけれど、やっぱりしをんさんは何かに熱中する人々を描くのが抜群にうまい!『風が〜』の駅伝にしても今回の文楽にしても私に…
母に借りた本です。 文字サイズが大きいので(本の内容からも年配の方に配慮しているんでしょうね)あっという間に読めました。 帯を引用します。 人間にはちょうどよい「死に時」がある寝たきりや要介護、認知症で周囲に迷惑をかけることなく、最期まで元気…
母に薦められて読みました。 著者は新潟大学大学院医歯学総合研究所教授で数々の重要な発見をし、国際的な場で発表した論文は200以上、免疫学の著書も多数書かれているそうです。肩書きを読むと難しい本なのかと思ってしまいますが、内容は分かりやすくさら…
小川洋子さんが選んだ16の短篇が「奇」「幻」「凄」「彗」のカテゴリに分けられて収められています。 そして作品ごとに小川さんの解説エッセイがついているのもうれしい。名前は有名で知っていても初めて読む作家の作品ばかりだったのですが、とても楽しめま…
ハリー・ポッター第4巻。 長さは第1巻の約3倍、この本から上・下巻組になりさらに読み応えが増しました。 クィディッチ・ワールドカップ、三校対抗試合など華やかなイベントもあり、途中で飽きることもなく楽しめました。 年齢制限があったのになぜか炎の…
先日、念願の安野光雅展に行ってきました。場所はこんぴらさん(金刀比羅宮)の石段を400段余り登った高橋由一館です。同じ県内とはいえ、自宅からはけっこう距離があるし石段がネック><夫の協力の下(ありがとう!)なんとか実現できました。 4歳の長女…
時々読みたくなる山本ふみこさんのエッセイ。 台所仕事の「はじめの一歩」が紹介されています。あ〜おまであり、基本のきから少しずつ難易度が高くなっているよう。例えば「あ」の項は包丁など基本の道具の紹介からだしのとり方、味噌汁の作り方、ご飯の炊き…
(380) 春になったら読もうと決めていたまま数年が過ぎ・・・今回やっと読めました。最初春の暖かくさわやかなイメージを想像して読み始めたんですが、なんだか違う。 これはそんなに甘いものではないと気づき、気持ちを切り替えて読み進めました。 どちら…
『Think 夜に猫が身をひそめるところ 』『Bolero 世界でいちばん幸せな屋上 』と間を空けずに読めたのでまとめて感想をUPします。 著者はクラフトエヴィング商會の吉田篤弘、浩美夫妻を両親に持つ4代目。 物語の主人公でもある1986年生まれの…
幕内秀夫さんの本は好きでよく読んでいるんですが、これも書いていることは共通しているものの分かりやすくてよかったです。子どもと大人の食は基本的に違うということ。 子どもは必要なもの(カロリーの高いもの)をちゃんと知っているというのは本来大人も…
以前yom yomで初めて読んだ時に衝撃を受け、もっとじっくり味わいたいと思っていました。 本書はデビュー短篇集。 10の短篇が収められていますが、どれも本当に粒ぞろい。 なんだか長篇を読んでいる気持ちになってしまうのが不思議です。 イーユン・リーさん…
予防接種については、通知が来るから一応受けておくべきものと簡単に思っていた私。 また皆にうつさないためにも受けておくと安心という気持ちもありました。でも以前からなんとなくひっかかる点もあり・・・初めて予防接種について書かれた本を読みました。…
「心と響き合う読書案内」なんて素敵なタイトルでしょう♪ そして著者が大好きな小川洋子さんですから・・・迷わず買って帰りました。2007年にスタートし現在も放送中のFM番組「Melodious Library」が書籍化された本書。 未来に残したい文学遺産が52編紹介…
ハリー・ポッター第3巻。 ハリーは魔法学校の3年生 今回の新たな登場人物は、ハリーに不吉な予言をする占い学のトレローニー先生、闇の魔術に対する防衛術のルーピン先生、ハリーの命を狙っているという脱獄囚シリウス・ブラックなど・・・ けっこう内容を…
ハリー・ポッター第2巻。 闇の魔術の防衛術の新しい先生ギルデロイ・ロックハート、屋敷しもべ妖精のドビー、女子トイレに住むゴースト嘆きのマートル、ロンの家族など新たに登場する人物達が個性豊かで面白くあっという間に読みました。 50年前に開かれホ…
今年の読書目標の一つがハリポタを読破すること。 最終巻を読む前にちゃんとおさらいしておこうと思って再読からスタートしました。 誰が黒幕かとかだいたいの筋は覚えていたんですが、初めて読んだときには気づかなかった細かい部分や(ハグリッドのオート…
(370) 著者が詩人ということもあるのでしょうが、どの短編も幻想的で美しい雰囲気。 だからより一層、静けさや孤独を感じるようにも思いました。 最初の「海に住む少女」からあっという間に魅了されてしまいました。 大海原に浮かんでは消える町・・・そこ…
次女がもうすぐ生後半年を迎えるので母乳育児と離乳食について書いてあるこの本を読んでみました。著者は「よこはま母乳110番」というボランティア団体で相談員をされている方。 ごく普通の母親だった著者が相談員をすることになったのは自身が乳腺炎や子ど…
この本を手に取ったのは、以前NHKの番組「おむすびの祈り 岩木山麓ぬくもりの食卓」で著者が紹介されていて興味を持ったから。先日再放送されていたので録画してじっくり見ました。1921年生まれの佐藤初女さん。 小学校の先生をされていましたが、現在は…
読書大好きな私ですが、読むのは小説がほとんど。 詩は学校で触れる機会があったくらいで(楽しかった授業もあったはずだけど、丸暗記させられた嫌な記憶の方が残念ながら大きい・・・)大人になってからは手に取ることがほとんどない状態でした。 そのせい…
初、池澤夏樹さん。 これまで読んだことのない雰囲気の小説を楽しめました。 人口約7万人ほどの小さな南洋の島国ナビダード民主共和国。 そこを治める大統領マシアス・ギリが失脚するまでを描いた小説・・・と聞くとお堅い政治ものといった印象ですが、一筋…