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2003年からの読書日記

憲法くん作者: 松元ヒロ,武田美穂出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/12/16メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

「こんにちは、憲法です。70歳になりました。わたしがリストラされるといううわさを耳にしたんですけど、ほんとうですか」そんな科白からはじまる、芸人・松元ヒロ氏のひとり芝居『憲法くん』の舞台を、平和を愛してやまない絵本作家・武田美穂氏が絵本に仕立てます。憲法改正の動きが急な状況のなかで、本書は静かに、心をこめて、「日本国憲法」の大切さを訴えます。


松元ヒロさん、政治風刺のコントで人気を博したコント集団「ザ・ニュースペーパー」の方だったんですね。
本書は1997年初演のひとり芝居「憲法くん」が絵本化されたものだそう。
2016年出版、小学生から大人までとあり、読みやすくまとめられていました。
日本国憲法が人間になっていて話しかけてくれているのでとてもユニークで分かりやすいです。


特に印象に残ったのは「みなさんは、憲法とは、国の力を制限するための、国民から国への命令書だということを、知っていますか?」というところです。

>国をおさめる人たちが、自分勝手な政治をおこなわないように、歯どめをかけているんです。

これはすごく大事なことだと思いました。
たしかに、70年経ったら変える部分もいくつか出てきているのかもしれません。
でも、国をおさめる人たちから国民を守っているのが憲法であるのなら簡単に変えていいようには思えないし、怖い気がします。


紹介されている日本国憲法の前文をゆっくり読んでみると、とてもいい文章だと改めて感じました。

憲法改正か?と話題になっている今こそ多くの人に手に取ってほしいと思いました。