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2003年からの読書日記

クマのプーさん (岩波少年文庫 (008))作者: A.A.ミルン,E.H.シェパード,Alan Alexander Milne,Ernest Howard Shepard,石井桃子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/06/16メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 199回この商品を含むブログ (88件) を見る

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以前何度か読もうとして断念してきたこの有名な児童書。
やっと完読することができました。
星の王子さま』同様、淡々とした感じが苦手だったのかな?
特に大きな事件もなく、(プーたちにとっては大事件でしょうが)ほんわかとした雰囲気でずっと進んでいく感じです。
以前の私はなんだか一本調子な気がしてつまらないと感じたのかもしれません。
でも、今回はゆっくり面白さを味わうことができたように思います。
クリストファー・ロビンの持っているぬいぐるみのプーが登場する物語を私も側で一緒に聞かせてもらっている感じで楽しめました。

物語ではプーさん始め、プーと仲良しのコブタ、ちょっと陰気なロバのイーヨー、物知りのフクロ、しっかりもののウサギ、カンガとルー親子など、とても個性的なキャラクターが登場します。

私のプーさんのイメージはずっとディズニーアニメでしたが、今回読んで原作はアニメとは違うよさがあると思いました。
もちろん絵が違うんだけれど、雰囲気もアニメとは別物という感じです。

ところどころにユーモアがあって、あたたかくてじんわり浸っていたい雰囲気といえばいいのでしょうか。
急がずゆっくりページをめくっていくのがちょうどいいように思いました。

プーの忘れっぽいところや、とぼけた感じもかわいいし、時々出てくる口癖の「いやんなっちゃう!」がいい味を出しています。
石井桃子さんがとても上手に訳してくれているんだろうなと思いました。

訳者あとがきで、実際のぬいぐるみ達の写真が載せられているのですが、これを読んでますます楽しめた気がしました。

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ぱせり > トントンさん、プーさん、読まれたんですね。そうですね、淡々とした感じですよね。大きな事件がおこるわけもなくて。「ほんわかとした雰囲気」「ところどころにユーモアがあって、あたたかくてじんわり浸っていたい雰囲気」大好きです。「とぼけた感じ」口癖の「やんなっちゃう!」そういうところが大好きなんです。なんともかわいくて。クリストファー・ロビンといっしょに「ばっかなクマのやつ」って愛情をこめてつぶやきたくなってしまいます。 (2006/01/19 08:41)
キイロイトリ > プーさんの本は少年文庫では2冊あるのですね。いつか読んでみたいです。ぬいぐるみ達の写真も見てみたいナ。この本とは関係ない話ですが、星の王子さま、本屋さんで見つけて買っちゃいました。時間かかるかもしれないけど、ゆっくり読んでいきたいなって思ってます。 (2006/01/20 08:37)
トントン > ぱせりさん、読みました!淡々とした感じなんだけど、この雰囲気はとても好きだなと思いました。プーさん、大好きです♪イーヨーのひねくれた感じもコブタのかわいらしさもよかったです。そうそう、クリストファー・ロビンの口癖も。愛情がこもってるんですよね。これを読もうと思ったのは、ぱせりさんの日記からなんですよ。おかげでまた好きな本が増えました。ありがとうございます^^
キイロイトリさん、岩波少年文庫では2冊出てます。いつかぜひ読んでみてくださいね。ぬいぐるみ達の写真はかなり興味深かったですよ。プーさんはちょっとイメージと違う感じだったけれど、あとのキャラクターはイラストとよく似てました。あっ、「星の王子さま」買われたんですね!キイロイトリさんの感想、楽しみにしてます。ゆっくり味わって読んでくださいね。 (2006/01/20 21:46)


[★★★][児童書・YA][海外の作家(その他)]

プー横丁にたった家 (岩波少年文庫(009))

プー横丁にたった家 (岩波少年文庫(009))

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クマのプーさん』の続編です。
新たなキャラクター、はねっかえりのトラーが仲間に入り、前回同様ほんわかとした雰囲気で物語は続きます。

でもクリストファー・ロビンとのお別れの場面はなんともいえない切なさがありました。
「ぼく、もうなにもしないでなんか、いられなくなっちゃったんだ。」
そこで印象に残ったクリストファー・ロビンの言葉です。
成長するってそういうことなのかもしれないなと思いました。
最後の影になったイラストもすごく素敵でした。
でもこれがお別れではないと思いたいです。
クリストファー・ロビンだけじゃなく大人になった子ども達も、望めばまたいつでもプーさん達に会いに森に戻ってこれるんでしょうね。

石井桃子さんの名前は何度か目にしていましたが、今回本当に素晴らしい訳者だと思いました。
これからどんどん石井桃子訳を目にする機会も増えそうです。

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ぱせり > 石井桃子さん、「ノンちゃん雲の乗る」とか「山のトムさん」などを読みましたが・・・わたしは、この人は創作より翻訳に向いているんじゃないか、と勝手に納得してしまいました。
特にこの「プーさん」は絶品だと感じてしまいます。ミルン作というより石井桃子さんの「プーさん」が好き、って気分です♪・・・他の人が訳したら、きっとまったく違うプーさんになるんでしょうね。
クリストファーロビンのお別れの場面、切ないですよね。いきなり何の前触れ藻なく、何で?って感じで・・・。最後の陰になったイラスト、いいですよね♪ (2006/01/19 08:50)
北原杏子 > 私はプーさんは大人になってから読んだせいか、いまいちピンとこなかったんです。子どもの頃に読んだら違っていたかもしれません。石井桃子さんの「ノンちゃん雲に乗る」も面白かった記憶だけがあるけど、内容は全然覚えてないです。こちらも大人になってからの読書だったのですが。
晶文社から出ている、「クリストファー・ロビンのうた」がよかったような…うろ覚えですが。あと、ミルンは「うさぎ王子」「ユーラリア国騒動記」など…ちょっと懐かしいです。
(2006/01/19 23:29)
トントン > ぱせりさん、こちらにもありがとうございます。石井桃子さんは翻訳専門の方だとばかり思ってました。創作もされてるんですね。いつか読んでみたいです。
石井桃子さんの「プーさん」が好き、って気分です♪
という言葉すごく分かる気がします。訳でだいぶ印象が違ってきそうですもんね。お別れの場面は切なかったけれど、仕方ないのかな〜とも思ってしまいました。最後のイラストを見てたら涙が出そうになって、そんな自分にびっくりしたんです。でも、これは本当のお別れではないようにも思いました。プーさん達は大人になっても心の中にずっといるんじゃないかな?って。いい余韻の残る物語でした。
>北原杏子さんも大人になって読まれたんですね。私も何度も途中断念して結局今になってしまったので、子どもの頃に
読んでたらどうだったかな?って残念に思います。「ノンちゃん雲に乗る」面白かったんですね。ぱせりさんも読まれてるし、一度手に取ってみようかなと思います。「クリストファー・ロビンのうた」も要チェックですね。「うさぎ王子」「ユーラリア国騒動記」というのは初めて聞きました。機会があれば読んでみたいです。 (2006/01/20 21:57)