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2003年からの読書日記

おばあちゃんと孫の心を結ぶ50通の手紙―書くことは人生を愛すること作者: 清川妙,佐竹まどか出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2003/11メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (1件) を見る

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以前読んだ『八十歳をすぎてわかってきた人生の大切なこと』が、とても素敵で清川妙さんのことが大好きになった私です。
地域の文庫をされている方から母が借りたというこの本も、すごくいいよとすすめられて読みました。
読んでいる途中で、この本はぜひ手もとに置いておきたい!と早くも決意(笑)
心に残る文章がたくさんありすぎて、付箋ばかりになってしまいました。
付箋だらけの本の方は貼り直すのも大変なので私がいただくことにして、同じ本を新たに買ってお返しすることにしました。
今度この方の文庫を母と訪問して、本について色々お話したいと思っています。

この本は清川妙さんと孫の佐竹まどかさんの手紙のやりとりをまとめたものです。
手紙は当人同士のものであまり人に見せるものではないとは思います。
二人の手紙をこっそり読むようなちょっと後ろめたい気持ちもありましたが、二人の心の交流は本当に素晴らしくて、とてもいい関係なんです。
56歳の年齢差はあるけれど、20年以上も続く手紙のとても親密なやりとり。

清川さんは、まどかさんをあたたかく見守っていていつも応援しているし、まどかさんは若さあふれて元気いっぱい、でも年長者への配慮も忘れない素晴らしい女性です。
手紙を私にも読ませてもらってありがとうという気持ちになりました。


特に印象に残った文章を抜粋しておきます。

清川さんがおっしゃっていた手紙美人について〜
・「品物を贈るときは、品物だけポンと送るのではなく、必ず、短くてもいいから、心の込もった言葉を添えましょう」と言っているので・・・

”手紙美人”というのはね、文章や字のうまい人のことではけっしてないの。
どれだけ手紙に心を込められるかということで、書き続けることで、それは身につくものなの。
誠実、ということが手紙美人の一番の条件だと思うわ。

・手紙でも、ハガキでも、日記でも、詩でもー言葉を紡ぎ出し、誰かに(自分も含めて)語りかけるということは、さら地の上に種を蒔くことだと、おばあちゃんは思うの。
人を想い、人の心をあたためる言葉を使えるようになることは、結局、自分自身を耕すことなのね。
耕し続ければ、いつかきれいな花が咲くわ。
メールや携帯電話では、それはできないことよ。
言葉は、よく吟味されて使われ、響き合うためにあるのだから。


まどかさんの手紙から〜

・電話でしゃべったことって、あとで忘れちゃうけど、手紙はときどき読み返して、そのときもらったやさしさが心の中に積み重なっていくという感じ。

・手紙は、その人と会えなくなっても、取り出せば、その人に会っているような幸せな気持ちになれるからいいね。





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three bells > ステキな本ですね!いただいた手紙はお礼状など含めて捨てられないですよね、お手軽メールは一括消去できてしまうのに。 (2005/07/31 20:09)
ケイ > こんばんは〜五つ星ですね!トントンさんの本たち、とってもいい本ばかりですねぇ。心が豊かになりそう。すてきです。。 (2005/07/31 20:29)
トントン > three bellsさん、手紙って捨てられないの分かります。手紙って文字や便箋、封筒から切手一つまで心がこもっている感じがして好きです。
ケイさん、いつもありがとうございます。心豊かに日々生活したいなあって思うので(理想と現実は違いますが・・・)こういう本は大好きなんですよ。機会があれば読んでみてくださいね。 (2005/08/01 22:26)