はぴの本棚

2003年からの読書日記

精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)作者: 上橋菜穂子,二木真希子出版社/メーカー: 偕成社発売日: 1996/07/11メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 214回この商品を含むブログ (104件) を見る

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今年必ず読みたいと思っていたシリーズです。
かなり私好みではまりました。
日本の伝説や神話が入ってる話にはなぜか惹かれます。
精神的強さを持つ登場人物も大好きです。
登場人物がかなり好きになると私の評価は甘めになることも今回判明しました(笑)

あちらの世界ナユグとこちらの世界サグ。
二つの世界は微妙に重なり合って存在しています。
精霊が100年に一度だけこちらの世界の誰かに宿って新しく誕生するといいます。
精霊が無事に生れるとその先100年は災害も起きず平和な世の中になるのですが、精霊が生まれるのを邪魔するものがいて・・・

主人公はファンタジーによくある少年・少女ではなく、30歳の女用心棒バルサ
このバルサがとてもたくましくて魅力的な人物です。

たまたま皇子チャグムを救出して逃げることになり、運命が大きく動き始めます。
チャグムも皇子として何不自由ない生活をしていたのに、バルサと行動を共にするようになりたくましくなっていきます。
チャグムは皇子なのに偉ぶっている感じがなく、素直な面があるのがかわいくていいなと思いました。

でも、選ぼうと思って生まれてきたのではないのに、皇子に生まれてその役割にしばられてきたチャグム。
その上、精霊の守り人に選ばれてしまった苦悩・・・
いい子なだけに運命に翻弄されるチャグムがかわいそうになりました。

また望みもしない悲しい過去を背負い、用心棒として戦い続けるバルサ
バルサの心の傷はまだ癒えていない感じがしました。

日本のファンタジーもいい作品がたくさんあるんだろうな・・・もっと早く読んでいればよかったと思いました。
今は近い年のバルサの目線で読んでしまったけれど、子どもの頃にこの本と出合っていたらチャグムの立場で読んだと思います。
続編も楽しみになってきました。

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北原杏子 > 私もこのシリーズは大好き。4月に新刊『蒼路の旅人』というのが出るらしいので、とても楽しみにしています♪
そうそう、2巻目でもバルサ大活躍しますよ〜お楽しみに。 (2005/02/08 01:12)
ときわ姫 > トントンさんもお仲間になって嬉しいです。北原杏子さんの情報は素晴らしいお知らせですね。知りませんでした、すごく楽しみ! (2005/02/08 10:12)
まゆ > 主人公の年齢の高さにびっくりしましたが、私には感情移入しやすくてよかったです。去年一気に読んでしまったのですが、新刊が出るというのはうれしいですね。 (2005/02/08 18:44)
トントン > 北原杏子さん、このシリーズは続いてるんですね!4月に新刊うれしいです。
ときわ姫さん、この本はすごく私好みで、もっと早く読んでいたらよかったと思うほどでした。新刊が出るまでに既刊がある程度読めるように頑張ります。
まゆさん、たしかにバルサの年齢にはびっくりでした。私も年が近いので感情移入して読みました。タンダとのもどかしいやり取りも子どもの頃読んでたら分からなかったかも(笑) (2005/02/08 22:12)