はぴの本棚

2003年からの読書日記

精霊の守り人 (新潮文庫)作者: 上橋菜穂子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/03/28メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 135回この商品を含むブログ (357件) を見る

老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。
精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。
建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。
痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。

ドラマがもうすぐ始まるのもきっかけになり守り人シリーズ念願の再読。
単行本で読んだのはなんと2005年の2月。
その後ゆっくり文庫本を集めていつか読もうと本棚に待機していたこと数年。
11年ぶり!に手に取ったことにびっくりしましたが、とても新鮮な気持ちで読めてよかったです。

まずバルサの年齢をとうに追い越してしまったことに軽くショック(笑)
チャグムの年齢(11歳)がちょうど長女と同じなので、二の妃の気持ちになったり、チャグムの思いを想像したりしてよりリアルに読めた気がします。

今回印象に残ったのはチャグムとバルサの関係でした。
きっかけは偶然の出会いだったけれど、それもあらかじめ決まっていたのかも。
悲しい運命に翻弄された二人だからこそ、お互いの気持ちを思いやることができ、強く結びついたのかなと感じました。
サグとナユグ、重なった二つの世界の不思議な描写や戦いの場面も前回読んだ時と同じく惹き込まれました。

文庫版のあとがきや恩田陸さん、神宮輝夫さんの解説も読み応えがありました。
今年中にシリーズ再読の旅を終わらせるのが目標です。
次に再読するのはまた10年後?
娘達と楽しめる日も近いかなと思います。