はぴの本棚

2003年からの読書日記

10歳の質問箱 なやみちゃんと55人の大人たち作者: 日本ペンクラブ「子どもの本」委員会,鈴木のりたけ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2015/06/17メディア: 単行本この商品を含むブログ (5件) を見る

子どもの「なぜ?」に作家が答える人生相談

「元気がないときは、どうしたら良いですか?」
「大人は楽しいですか?」
「努力はムダではありませんか?」
「死のうと思ったことはありますか?」
などなど、子ども素朴な疑問、悩みに55人の作家が好き勝手に答えます。
どれもこれも、考え方は人それぞれ。一つの質問に答えは、必ずしも一つだけではありません。ここでは、何人かの作家の考えをのせています。
大人の真っ正直な言葉を子どもたちに届けます。
答えてくれる作家は、日本を代表する作家たち、あさのあつこ森絵都角野栄子朽木祥越水利江子中島京子森村誠一、吉岡忍、山田真など55人です。

日本ペンクラブのメンバーが子どもの疑問や悩みに答えてくれます。
回答者は作家、翻訳家、エッセイストなど言葉のプロがほとんど。
ちょっと偏りがあるのかもしれませんが、一つの質問に一人が答えるのではなく複数が答えているのがいいと思いました。
共感できるもの、あまり共感できないもの、自分の意見に近いものなど色々あって楽しかったです。
鈴木のりたけさんの小人のイラストもよかった。
程よく脱力(笑)和みました。


ちょっとびっくりしたのは朽木祥さんの回答の中で『引き出しの中の家』について触れられていたこと。
大好きな物語なので得した気分になりました。


>自分を支える言葉をもっているのといないのとでは、足に合う靴をはいているのといないのと同じくらい、これから先の人生を歩む道ゆきのしんどさがちがってくるのです。


これは本当にそう!
この本を読んだ子ども達が自分だけの答えを見つけてくれるといいなと思いました。

私自身も、本の中の言葉にこれまでたくさん救われてきました。
これからも自分を支えてくれる言葉に出会えますように。