はぴの本棚

2003年からの読書日記

人生に大切なことはすべて絵本から教わった作者: 末盛千枝子出版社/メーカー: 現代企画室発売日: 2010/04/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (7件) を見る

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絵本好きには大変気になるタイトル。
読んでみたいと思っていたら母が購入していたのを知り、借りました。


末盛千枝子さんはお名前を知っているくらいでしたが、子どもの本に愛情と情熱がたっぷりある方なのが文章からにじみ出ていて、とても素敵だと思いました。
父が彫刻家の舟越保武さんで母は画家、七人きょうだい(幼くして亡くなった弟さんを含めて)の長女だそう。
弟さんの二人は(舟越桂さん、直木さん)彫刻家とのことで芸術一家なんですね。


本書は東京都渋谷区のヒルサイドテラスで2008年4月〜2009年3月にかけて行われたセミナーの内容を整理したものです。
自分が絵本好きなのもあって興味深い内容ばかりでした。
安野光雅さんや松浦弥太郎さんとの対談もあり、読み応えがありました。
文章の中にキラッと光る言葉がたくさんあり、付箋ができないくらい(笑)


>親であっても、子であっても、それぞれの人生を精一杯生きるということ、それが実に重要なことだと思います。


>人を愛するとか、平和を求めるということは想像力がなければできないことじゃないかと思います。


>本の素晴しさというのは、本はいつまでも残るということだし、人になにかを伝えることができる。そして、勇気を貰うことができる。どんな仕事でもそうですけれども、私の場合には、やはり本の仕事をし続けるということで勇気が湧くような気がしています。


>〜どんなにつまらないことのようでも、自分ができることを一生懸命やること、それが一番素晴しいことではないか、と思っています。


>本は子どもにとっても、大人にとっても、もちろん老人にとっても、さまざまな意味で、美しい宝の山だと思います。ときには人の一生を左右するほどのものだとさえ言えると思うのです。


松浦弥太郎さんの言葉
>自分の大好きな一冊の本があればそれだけで人生が楽しくなると思うのですけれども、〜


紹介されていた本で読みたいと思ったものを挙げておきます。

『どうぶつたち』まどみちお詩 美智子選・訳 安野光雅
ピアノ調律師』M・B・ゴフスタイン作・絵
『うさぎさんてつだってほしいの』モーリス・センダック絵 シャーロット・ゾロトウ文 こだまともこ訳
『海からの贈りもの』アン・モロウ・リンドバーグ 落合恵子
『海と島のマイリ』スーザン・クーパー文 ウォリック・ハットン絵
『せいめいのれきし-地球上にせいめいがうまれたときからいままでのおはなし』バージニア・リー・バートン文・絵 石井桃子
『みみをすます』谷川俊太郎文 柳生弦一郎絵・装丁
『ちいさなとりよ』マーガレット・ワイズ・ブラウン文 レミー・シャーリップ絵 与田準一訳
『荒れ野の40年ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説』リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー 永井清彦訳
『9月のバラ』ジャネット・ウィンター文・絵 福本友美子
『ちいさな曲芸師バーナビー』バーバラ・クーニー絵・再話 末盛千枝子訳
『神の道化師』トミー・デ・パオラ作 湯浅フミエ訳
『賢者のおくりもの』オー・ヘンリー文 リスベート・ツヴェルガー画 矢川澄子
クリスマス・キャロル』チャールズ・ディケンズ原作 ロベルト・インノチェンティ絵 もきかずこ訳
『聖なる夜に-A Small Miracle』ピーター・コリントン作
『クリスマスものがたり』フェリクス・ホフマン作 生野幸吉訳
ベツレヘムの星』アガサ・クリスティー 中村能三訳
『さむがりやのサンタ』レイモンド・ブリッグズ作・絵 菅原啓州
『繪本 即興詩人』安野光雅
「ディス・イズ」シリーズ ミロスラフ・サセック作 松浦弥太郎
薔薇の名前 上・下』ウンベルト・エーコ 河島英昭訳
『読むことは旅をすること-私の20世紀読書紀行』長田弘
『星の使者-ガリレオ・ガリレイ』『生命の樹-チャールズ・ダーウィンの生涯』ピーター・シス文・絵 原田勝訳
アルケミスト-夢を旅した少年』パウロ・コエーリョ 山川紘矢/山川亜希子訳
『ちいさな天使と兵隊さん』ピーター・コリントン作
八木重吉の詩
シャーロットのおくりもの』E・B・ホワイト作 ガース・ウィリアムズ絵 さくまゆみこ訳
『コックーン』ダイアン・レッドフィールド・マッシイ作 
『スノーグース』ポール・ギャリコ 矢川澄子
『たびのなかま』はらだたけひで作・絵
『からすたろう』八島太郎文・絵 
『児童文学最終講義』猪熊葉子

再読したくなった本
『チャリングクロス街八四番地』ヘレーン・ハンフ 江藤淳