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2003年からの読書日記

世界童謡集 (冨山房百科文庫42)作者: 西條八十,水谷まさる出版社/メーカー: 冨山房発売日: 1991/12/18メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る

1924年初刊の詩や唄が収められたアンソロジー
マザー・グース、ウォルター・デ・ラ・メア、クリスティーナ・ロセッティ、シェイクスピアなど詳しくない私でも耳にしたことがある有名作家が多数収録されています。
大正時代〜昭和当時の子ども達がこんなに豊かな詩や唄の世界に親しんでいたのかと思うとちょっとうらやましくなりました。

光のお部屋、金のお部屋、銀のお部屋、鏡のお部屋、白いお部屋、赤いお部屋、緑のお部屋、青いお部屋。
光のお部屋は天候をうたった唄を集めた場所、金のお部屋は植物、銀のお部屋は動物というぐあいに8部屋に分けられているんですが、この名前だけでも素敵で想像力が膨らみわくわくしてしまいます。


全382作品のうちイギリスの作品が177、マザー・グースのものは114と圧倒的。


マザー・グースという名前は幼い頃から耳にしていましたが謎めいていて正直分からないものもけっこう多く、今回読んでいてもそう感じました。
でも↓の詩はお気に入り。


「男の子と女の子」


小ちゃい男の子は
なんでなんでつくる。
小ちゃい男の子は
なんでなんでつくる。

パンと蝸牛と子犬の尻尾
小ちゃい男の子は
それでもってつくるつくる。

小ちゃい女の子は
なんでなんでつくる。
小ちゃい女の子は
なんでなんでつくる。

砂糖と香料といい味のもの
小ちゃい女の子は
それでもってつくるつくる。




挿絵も味わいがあって素敵なものばかりでした。

量が多いのでつい走り読みになってしまいましたが、その時の気分で好きなお部屋を選び少しずつ読むのが一番いいのかもしれません。