はぴの本棚

2003年からの読書日記

クリスマス・カロル (新潮文庫)作者: ディケンズ,村岡花子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1952/11メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (69件) を見る

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本当はクリスマス時期に読みたいと思っていたこの本。
結局間に合わず年を越してしまいました。
でも後回しにせず読んでよかったです。

本自体は分厚くないのですぐに読み終わりました。
短いけれど深くて味わいのある作品でした。

スクルージ老人は冷たく、人間嫌いの人物で、金に執着する頑固もの。
クリスマスイブの夜、元相棒マアレイ(既に死亡)の亡霊と対面します。
マアレイはスクルージが将来自分のようにならないよう忠告をしに来たと言うのですが・・・


第一、第二、第三の幽霊によって過去・現在・未来の自分の姿を見せられ少しずつ心を入れかえるスクルージ
読んでいる私もスクルージの人生を振り返り共に眺めている気分になりました。

最後、幽霊との出会いにより、全くの別人になったスクルージにはびっくり。
一番恐ろしかったのはやっぱり未来の姿だったんでしょうね。
でも、結局本来忘れていた自分を取り戻したのかもしれないと思いました。


タイトルだけ知っていたり、あらすじをなんとなく知っているくらいの未読の名作が多い私。
今年はもう少し積極的にこれらの作品を読書に取り入れていきたいと思います。