はぴの本棚

2003年からの読書日記

わたしたちの帽子作者: 高楼方子,出久根育出版社/メーカー: フレーベル館発売日: 2005/10/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (17件) を見る

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サキの家族は家の改装のため古びたビルの一室に一ヶ月だけ暮らすことになります。
部屋のタンスの中で見つけた変わった帽子。
飼っている鳥が逃げたので追いかけて階段をのぼっていくと、そこで出会った女の子もそっくりな帽子をかぶっていたのです。

女の子とすぐに仲良しになったサキは一緒に建物の中を探検して楽しく遊びますが、育ちゃんの服装は変わっているし、なんだか夢の中の女の子のようで不思議な気分・・・育ちゃんって本当に存在しているの?


モグラのトンネル、猫の事務所の秘密、バルコニーでのぞいたお芝居など、かわいらしい冒険がいっぱいで読んでいてわくわくする気持ちになりました。
謎めいた存在の育ちゃんも気になって最後まで楽しく読むことができました。

夢と現実がうまくミックスしたような不思議な空間。
最後にちょっと驚くひとひねりもあって、現実にこんなことがあったら素敵だろうなと思いました。
サキと育ちゃんをつないだパッチワークの二つの帽子ですが、「わたしたちの帽子」には二重の意味があったんですね!

出久根育さんの絵も物語の雰囲気にぴったりでとても素敵でした。
以前読んだ『ルチアさん』もこのコンビだったのを思い出しました。

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three bells > おはようございます!どきどきしながら不思議の扉を開けるように読みました。 (2007/05/28 08:11)
トントン > three bellsさん、こんにちは。高楼さんの物語、今回改めて好きだなと思いました。不思議な謎めいた場面と現実がうまくミックスされていてとても楽しかったです。 (2007/05/29 14:36)