はぴの本棚

2003年からの読書日記

朝ごはんの空気を見つけにいく作者: 堀井和子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/05/09メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 20回この商品を含むブログ (24件) を見る

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朝ごはん・・・昼、夜と比べると一番好きな時間になってます。
朝のすがすがしい感じ、一日のスタートに食べる食事が楽しみという食いしん坊の面もあるけど(笑)

この本は、堀井さんが色々な人に朝ごはんのアンケートをして、そこからまたインタビューしたりしてまとめたエッセイです。

まずアンケートが楽しい。

朝は早起き?お寝坊?から始まって、
朝ごはんはパン?それともごはん?
いつもの朝ごはんのメニューは?
朝飲むのは紅茶?コーヒー?、日本茶
白いごはんがおいしいおかずは?
朝ごはんの時使っているお気に入りのカップやお皿、
ポットなど食器や雑貨を教えてください、
忘れられない朝ごはんは?
子どもの頃、お母さんやおばあちゃんが作ってくれた朝ごはんのメニューで好きだったのは?

などたくさんの質問があって、人それぞれの答えが違っててとても楽しいんです。

写真もとてもきれいで、それぞれのお宅の朝ごはんにお邪魔した気分になります。

インタビューされているのは近い家族から始まって、かつての仕事仲間だったり友人だったりする方達。
イラストレーター、デザイナーなど美に関する仕事をされている方が多いので朝ごはんも皆センスがよくてうっとり。

機会があれば一度行ってみたいと思っているCICOUTE CAFEのオーナーさんのお話も素敵だなと思いました。

朝ごはんの空気をいっぱい吸わせてもらった気分です。


[★★★][児童書・YA][C.S.ルイス]

さいごの戦い―ナルニア国ものがたり〈7〉 (岩波少年文庫)

さいごの戦い―ナルニア国ものがたり〈7〉 (岩波少年文庫)

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ナルニア国物語最終巻です。
大猿ヨコシマがロバにライオンの皮をかぶせて、にせアスランに仕立て上げ、悪さをするこの物語。
動物達は猿の悪知恵にうまく騙されてしまうし、ナルニアがどんどん荒廃していくのも悲しかったです。
途中まで暗くて重苦しいトーンで読むのもしんどかった・・・

私はキリスト教に詳しくないですが、この巻を読んで最後の解説まで読むとやっぱりキリスト教と深く関連して書かれていたんだなと分かりました。

少しずつ読んできたナルニア国物語でしたが、正直このラストはどうしてもあまり好きになれないというのが私の気持ちです。

ここから思いっきりネタバレだと思うので未読の方はご注意を・・・





子ども達が列車事故で死んでしまったというのがまずかわいそう!
もう自分達の世界には戻れないってことですよね。
それまでの巻のように生きて戻って欲しかったなあと思います。
死後の世界が幸せなところであって欲しいとは思うんですが・・・

それと、これまでのナルニアは影のようなものだったというのも寂しい。
結局あのナルニアは氷の世界になり、なくなってしまいました。
生きているものは必ずいつか死ぬというのも確かに分かるんだけれど、もっと希望がわいてくるようなラストだとよかったのにと思ってしまいました。

途中の巻がけっこうわくわく楽しかっただけに残念です。
また私が年を重ねてまた再読したら印象が違うのかもしれないけれど、今回読み終わった感想はう〜ん・・・という感じでした。

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buudy > こんにちはです。僕は本を読んでもあんまり考えることをしないので、 ああ、そうかスケールが大きい話だな…ぐらいしか思いませんでした。
読み終わって、ふうと息をついたっていう感じです。
ナルニアのシリーズでは「銀のいす」が一番好きな話なんですけどトントンさんはどうですか?(2007/05/07 16:08)
青子 > トントンさん、こんばんは。とうとう完読ですね。ラストはびっくりですよね。私は、”信じる”兵士には、ナルニアしか見えないと言う部分にひどく感激しました。
”信じる”=正の行為
”信じない”=負の行為
ナルニア=正の国
∴信じる兵士には、ナルニアしか見えない。
あと、スーザンがナルニアを想像の国として、一番バカバカしい年齢に留まりたがっているという記述にドキッとしました。17・18歳って女の子がとっても可愛くて、楽しい時期じゃないですか。なのにそんな言い方ひどいと思いながら、やっぱり愚かな年代だというのにも肯けるし。複雑な気分です。 (2007/05/07 19:43)
ケイ > こんばんは〜この最後はみかんもいまだに嫌いと言います。
驚きますねぇ。私はルイスの世界観だなあと感じています。
ただ日本人には、もうすこしオブラートに包んだ終わりの方が、ほっとするかもしれない。ルイスは死後の世界を幸福だと信じていると私は思いました。これは堅固だなあと感じて、、ルイスのお話作りはとても楽しいものなので、ずっと流れていたトーンを見落としがちなんですが。
私は、魔術師のおいが好きです。お母さんを助けようとする少年の思いと奇跡が。。でも人の定めというのかなあ、、そういうことを言いたかったのかもしれない。アンデルセンも残酷なお話がありますよね。それにワイルドも。。こういう流れなんですね。でもトントンさんの気持ちよく分かる。何度か読んでみると、また感想が違うだろうし娘さんが読むようになると話し合えるね。そう思うといい本の一冊だと思う。最後までおつかれさまでした。。またおじゃましますね。 (2007/05/07 21:56)
トントン > buudyさん、こんにちは。読み終わってふうと息をつく・・・全7巻読むと特にそうですよね!buudyさんは「銀のいす」がお気に入りだったんですね。私が一番好きだったのはケイさんと同じく「魔術師のおい」です。「朝びらき丸東の海へ」も好きでした。
>青子さん、こんにちは。長い期間をかけて完読したのでうれしいです。ラストびっくりしましたね。私はちょっと寂しい気持ちになりました。青子さんのおっしゃる場面、私も印象に残っています。そしてスーザンのこと。もうナルニアに来れなくなったのは年齢だけではなかったんですよね。バカバカしい年齢に留まりたがっているという記述はかなりキツイ響きでしたね。若い頃って少しくらい愚かな部分もあっていいと思うんだけど、なかなか複雑な気分ですね・・・
>ケイさん、こんにちは。みかんさんは嫌いなんですね。今は私もあまり好きではないけれど、いつか再読したら変わるかもしれないって期待してます。ルイスは死後の世界を幸福だと固く信じているからこういうラストになったんですね・・・キリスト教に詳しくて読めばまた違った印象になったのかもしれないなと思います。娘が読む頃に再読するのも楽しみです。「魔術師のおい」いいですよね。私も一番好きです。ケイさんがおっしゃるお母さんを助けようとする少年の思いもよかったし、ナルニアの世界の謎がよく分かるのも好きな理由です。アンデルセンやワイルド作品もまた機会を見つけて読んでみますね。 (2007/05/08 14:28)