はぴの本棚

2003年からの読書日記

少女ソフィアの夏作者: トーベ・ヤンソン,Tove Jansson,渡部翠出版社/メーカー: 講談社発売日: 1993/11/15メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (11件) を見る

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ムーミンシリーズは子どもの頃ちらっと読んだとは思うんですが、アニメの印象が強くて原作はあまり覚えていないかも。
完読まではいかずにいつも読むのをやめていたような気がします。

これはそのヤンソンさんが書いた別のお話です。
母を亡くした少女ソフィアは父と祖母と生活しています。
父はいつも机に向かって仕事していて、普段一緒に過ごすのは祖母とがほとんど。
祖母はだいぶ年老いて、薬が手放せない生活ですが、孫と一緒に島を探検したり、ミミズの研究本を書くのを手伝ったり、思い出を語ったり・・・
時にはよい相談相手になり、またけんか相手になったり!
実にほどよい距離感で接してくれます。
昼寝とこっそり吸うたばこが好きというのもいいなと思います。

あとがきによるとここに登場するおばあちゃんはヤンソンさんの祖母がモデルで、孫娘のソフィアも実際にいたそうです。
父親はヤンソンさんの弟がモデルとのこと。
フィンランドでは夏に長いお休みがあり「夏の家」と呼ばれる森や湖や海などの別荘に移動してでゆっくり休養するらしい。
不便も色々ありそうですが、大自然の中で生活する機会はすごく素敵なんでしょうね。

おばあちゃんの言葉のあれこれがとても印象に残りました。
子どもの頃読めばソフィアと同じような気持ちになるだろうし、年を重ねていけばおばあちゃんの気持ちに近づくのかもしれません。

おばあちゃんの言葉、特に共感したのを抜粋しておきます。

「〜どんな思い出も、心の中で色あせて、そのうち忘れてしまう。
昔あんなに楽しかったことも、いまでは楽しくもなんともない。
・・・・・・そう思うと、むなしくてねえ。
なんだか、自分が恩知らずのような気がして、せめて思い出話ぐらいできないものかしら・・・・・・って、考えてたんだよ。」

いつかムーミンシリーズもじっくり読みたくなりました。

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菜花 > ムーミンの原作者の方の書かれたお話なんですね。おもしろそうですね。トントンさんの紹介でおばあちゃんに魅力を感じ、読んでみたいと思いました。探してみますね♪ (2006/07/09 12:14)
露 > トントンさん、こんにちは。この作品、ヤンソン作品のなかでもとりわけ好きなものの一つです。北欧の島暮らし、おばあちゃんとソフィアの関係が凄く素敵に感じられました。わたしもムーミンシリーズをじっくり・・・と思っているのですが、全然進んでいないのです。 (2006/07/10 11:04)
失業中 > ムーミンシリーズは子供の頃のお気に入りで子供たちにぜひ読ませたくて小学生の頃全巻買い揃えたのに読んでくれませんでした。特に下の子は本嫌いで今では本を読むくらいなら電気製品の説明書を読んでるほうが言いなんていいます。ヤンソンのほかの作品は読んだことがありませんが、とてもいい本のようですね。 (2006/07/10 21:12)
トントン > 菜花さん、おはようございます♪そうなんです。ムーミンシリーズの原作者の本なんですよ。私の紹介で興味を持っていただけてすごくうれしいです。おばあちゃんと孫のちょうどいい距離感もとてもよかったですよ。ぜひ読んでみてくださいね♪
>露さん、おはようございます♪露さんもお好きなんですね。島の自然描写も素敵だったし、おばあちゃんとソフィアとの関係もよかったですよね。ムーミンシリーズ、私もじっくり読んだことがないのでいつか挑戦してみたいと思ってます。
>失業中さんはムーミンシリーズを全巻買い揃えてお持ちなんですね!お子さんが読んでくれなかったのは残念ですが、失業中さんのコレクション、私はすごくうらやましいです。そうそう他の作品はこれ以外にもあるみたいです。失業中さんも機会があればぜひ読んでみてくださいね。 (2006/07/11 09:04)
ケイ > こんばんは〜コメントありがとう☆この本、よさそうですねぇ。。ムーミンシリーズを読んだ私には興味深いなあ。フィンランドの夏の家。朝晩は涼しそうですが、短い夏をたくさん楽しむのでしょうね。恩知らず。。その思い出話はヤンソンさんのムーミンシリーズになったのかなあ。。素敵ですねぇ。失業中さんのこどもさん、電気製品の説明書がいいなんて。カニグズバーグのこどもたちみたいで、クールですねぇ。ムーミンシリーズは、文庫でも出てるので、いいですよ。一冊だけもっていても、挿絵もかわいいし。私もこの本もちぇっく♪です。
いつもいい本をありがとう。またね。。 (2006/07/18 22:27)
トントン > ケイさん、おはようございます♪以前本プロで紹介されていた時にこれは夏に読もうと思ってました。ムーミンシリーズを読まれているケイさんならムーミンの世界とのつながりを発見したりしてもっと楽しめるんじゃないかと思います。失業中さんのお子さんのお話・・・本当、クールですね!私は電気製品の説明書って苦手なので頭がグルグルしちゃいそうですが(笑)ムーミンシリーズの文庫、持っててもいいですね!またゆっくり読みたいです。 (2006/07/20 09:00)
ぱせり > この本、わたしの去年のベスト3の一冊です。とてもとても好きな本です。おばあちゃんと孫の関係、島の暮らしの全部が大好きです。何度も読み返したい大切な本です。
実はムーミンシリーズがいまいち駄目で、いつも「今度こそ」と思いつつ途中で挫折してしまうんです。でも、わたしもいつかぜひ読んでみたいと思います。 (2006/07/20 14:41)
トントン > ぱせりさん、こちらにもありがとうございます。去年のベスト3に入るほど好きな本だったんですね♪私もおばあちゃんと孫のこういう関係ってすごくいいなと思いながら読みました。私もムーミンシリーズ何度か挑戦しているんですが、挫折組(笑)なんですよね・・・私もいつかは!と思っています。ぱせりさんと同じでちょっとうれしかったり^^ (2006/07/20 23:56)