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2003年からの読書日記

少年時代〈上〉 (ヴィレッジブックス)作者: ロバートマキャモン,Robert McCammon,二宮磬出版社/メーカー: ソニーマガジンズ発売日: 2005/07メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (30件) を見る少年時代〈下〉 (ヴィレッジブックス)作者: ロバートマキャモン,Robert McCammon,二宮磬出版社/メーカー: ソニーマガジンズ発売日: 2005/07メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (28件) を見る

(220)(221)
図書館派の私ですが、本プロでの評価も高くえいっと購入して読みました。
まさに名作!少しずつじっくりじっくり読みました。

主人公はゼファーという田舎町に住むコーリー少年。
12歳の春から翌年の冬までのほぼ1年間の物語です。
牛乳配達の父親の手伝いをしていた時、偶然湖に飛び込む車を目撃します。
運転手を助けようと湖に飛び込んだ父ですが、既にその人物はむごい殺され方をしていたのです。
この事件以後、父は神経をすり減らし、やせ衰えていきます。
コーリーは現場で緑の羽根を発見し、少しずつ事件の謎を探りはじめるのですが・・・

殺人事件と聞くとかなり怖いイメージですが、それだけでは終わりません。
タイトルの「少年時代」というのがまさにぴったりで、コーリー少年の暮らしや成長物語が軸になっています。

12歳のあの頃、きらきらと輝いていた日々・・・
読んでいるといつの間にか私も魔法にかかっていました。
ドキドキしてちょっと怖い場面、ふふっと笑ってしまう場面、涙が出そうになった場面など色々な感情が次々と出てきました。
このまま読み終わりたくない、でもページはあと少しで、ゆっくり読みましたがとうとう終わってしまった・・・
満ち足りているんだけど、ちょっと寂しい気持ちで本を閉じました。

コーリー達と1年をゼファーで共に過ごしたような気分です。
自分が男の子だったら、もしコーリーくらいの年齢でこの本に出会っていたら?もっともっと感情移入しそうな物語でした。

上下巻けっこう長いのですが、どこにも無駄な文章がないように思えます。
あちこちに心に残る言葉がさりげなく置かれています。
これから何度も読み返すことになりそうな予感がします。
素敵な本に出会わせてくれた本プロに感謝です。

マキャモンはかなり有名なホラー作家だったんですね。
この物語でもけっこうリアルで気持ち悪いほど上手な描写があったので、なるほどそんな感じだなと思いました。
ホラーは怖がりの私には無理そうですが、『魔女は夜ささやく』はかなり気になっています。
コーリーのクリスマスプレゼントに登場するブラッドベリの『太陽の黄金の林檎』はぜひ読みたいと思いました。

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nanao > 有名な作品ですが、私も未読です。
ホラー作家ということで敬遠しているんですが、時間を見ていつか読みたいですね。 (2005/11/11 07:28)
ぱせり > トントンさん!! トップページの「What's new」で「少年時代」という字をみつけて、すっとんできました♪ ほんとに読んでいると魔法にか糧いるような感じですよね。このまま読み終わりたくないのよごくよくわかります。「けっこう長いのですがどこにも無駄な文章がない」ってのもそのとおりで、だから、これ以上付け加えてほしくないくらいに感動してるんだけど、このまま読み終わりたくもない、って感じで、ぼーっとしてしまいました。わたしも、ときどき本を開いてところどころ眺めています。これはあとを引きますね。ほんとに素敵な本に出会わせてくれた本プロに感謝です。
「太陽の黄金の林檎」わたしも読みたいです。 (2005/11/11 09:11)
ぱせり > ↑誤字だらけでごめんなさい。一行目「魔法にか糧いる」→「魔法にかかっている」 二行目「よごく」→「すごく」でした。 (2005/11/11 09:15)
すもも > ちょっと寂しくなる気持ち、わかります。何度も繰り返し読み直せるのが読書のいいところ。心に残る言葉がたくさんありましたね。わたしも、付箋だらけです(^^) (2005/11/11 10:45)
ココ > マキャモンはすごく気になる作家で、この『少年時代』も読んでみたいと思っています。最近本プロでよく見かけるのでますます……。来年の読書計画(?)に取り込みたいと思いま〜す。 (2005/11/11 11:02)
北原杏子 > トントンさん、私のところにもレスありがとうございました。「少年時代」ホントによかったですね。本との出会い、「本プロのおかげ」本がまた一冊できました。「太陽と黄金の林檎」は途中まで読みかけています。短篇集なのでどこから読んでも何かいいんですよね。 (2005/11/11 15:56)
トントン > あっという間にたくさんのレス!ありがとうございます。
>nanaoさん、私も最初ホラー作家というのを聞いて敬遠していましたが(ホラーから途中で方針転換されてるみたいですね)これは大丈夫でしたよ。男性が読むと特に共感できる部分も多いんじゃないかと思います。ぜひ読んでみてくださいね!
>ぱせりさん、急いで来てくださってありがとうございます♪「魔法」十分に堪能しました。読み終わりたくない気持ち・・・読んだ皆さんが味わってるのかもしれませんね。素敵な本に出会えて本プロには本当に感謝しています。『太陽の〜』も読むのが楽しみですね!
>すももさん、私も付箋がたくさんで困るほどです(笑)何度も繰り返して読みたい大切な一冊になりました!
>ココさん、ぜひ読みたいリストに加えてくださいね♪ココさんの感想も楽しみに待ってますよ〜
>北原杏子さん、私も「本プロのおかげ」本がどんどん増えてます♪『太陽の〜』は短編集なんですね。読むのが楽しみです。ブラッドベリに出会えたのも本プロのおかげなのでなんだかうれしいです。 (2005/11/11 20:57)
たばぞう > うわ〜、読みましたね!。本当に「コーリー達と1年をゼファーで共に過ごしたような気分」になれる本なんです。私は12歳の少年になって自転車で空を飛んだ自分が忘れられません。この本はずっと手元に置いておくと思います。 (2005/11/20 14:36)
トントン > たばぞうさん、読みましたよ♪私も自転車で空を飛ぶ場面、とってもいいですよね。読後も余韻の残るすごくいい本に出会えました。図書館派の私ですがこの本は手に入れてよかったと思っています。再読も楽しみですね! (2005/11/21 22:47)