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2003年からの読書日記

時計坂の家作者: 高楼方子,千葉史子出版社/メーカー: リブリオ出版発売日: 1992/10メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 37回この商品を含むブログ (24件) を見る

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高楼方子さんの著書は絵本も児童書も多数あってタイトルだけ知っているものが多かったのですが、読むのは初めてでした。
『時計坂の家』というタイトルが素敵!とてもわくわくします。

主人公は12歳のフー子。
いとこのマリカから7年ぶりに手紙が届き、母方の祖父の家に一人で滞在することになります。
祖母は母が4歳の時に亡くなったので、祖父とリサさんというお手伝いさんが二人だけで住んでいるとのこと。
母はなぜか祖父に会いたがらないので会ったのは数えるほど。
「祖父が気難しいから」と母は言いますが・・・

祖父の家に行く道の坂には古い時計塔があり、時計坂と呼ばれています。
フー子は時計塔でちょうどからくりが開き、天使が出てくるのを目撃しますが、後に時計のからくりはさび付いて動かないと聞いて驚きます。

祖父の家でも不思議なことが起こります。
2階への階段をのぼる踊り場の先にある気になる窓の存在、そこにあったなぜか花に変わる不思議な懐中時計、懐中時計が花に変わると窓の向こうが緑の園になっていたのです。
不思議な園の秘密とは・・・

12歳の短い夏というのがなんともいえずいいです。
魅力的な少女マリカ、そのいとこの映介との出会い。
映介と時計塔を作ったロシア人チェルヌイシェフの謎を追ううちに彼と祖母とのつながりが少しずつ分かってきます。
不思議な園と祖母との関係も・・・

時をテーマにしたとても興味深い物語でした。
ぱせりさん、教えていただいて感謝です♪
高楼さんの児童書、絵本をこれから追いかけていきたいと思います。



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北原杏子 > この本!私、高楼方子さんの本で一番好きな本なんです!イギリスの香高いファンタジーの影響がちらほらと見えるようで。大好きな「トムは真夜中の庭で」とか連想しながら呼んでいましたよ。秘密の庭に通じる扉があいた瞬間が、とっても素敵でした。花に変わる懐中時計というのがまたいいですよね。高楼さんの「十一月の扉」もよいですよ♪  (2005/04/20 23:30)
ぱせり > こんにちは。わあ、トントンさん読まれたんですね!トントンさんも好評価で、なんだかうれしいです♪ わたしも高楼方子さんの本でこれが一番好きです。そうそうタイトルが素敵ですよね。そして、この不思議どことなくエキゾチックな雰囲気、秘密の部屋の宝物はすごく魅力的であそこへ行ってみたいと思ってしまいました。
12歳の短い夏。ほんと、これがいいんですね、夏になるとなんとなく読みたい気持ちになる本です。
北原さんの言われている「十一月の扉」も好きです。ちょっと乙女チック名雰囲気ですが、独特の味わいがあると思います♪ (2005/04/21 08:44)
ミワ > トントンさん、こんにちは♪
題名からして素敵なのが伝わってくる本ですね。時計や坂道、塔や園、大好きなモチーフなので惹かれます。
先に挙げられている『トムは真夜中の庭で』も読みたいなと思っていたんです。トントンさんやみなさんが好きと絶賛されている様子からして期待が高まっています♪ (2005/04/21 12:40)
トントン > 北原杏子さんもお気に入りの本だったんですね。私も『トムは真夜中の庭で』を連想しながら読みました。花に変わる懐中時計って素敵ですよね♪『十一月の扉』もぜひ読んでみます!
ぱせりさん、とっても素敵なお話でした♪タイトルも表紙もいい感じでしたね。高楼さんの本はたくさん出てるのでこれからも読んでいこうと思います。『十一月の扉』ぱせりさんもおすすめだし、要チェックだ〜
ミワさん、こんばんは。
素敵な本なのでミワさんも機会があったらぜひ読んで欲しいと思います。大好きなモチーフがいっぱいとのことなのできっとお気に召すんじゃないかな?『トムは真夜中の庭で』もいいですよ♪ (2005/04/23 22:20)
北原杏子 > またお邪魔します〜
時計塔、というので思い出したのですが、高楼さんのご出身は北海道だそうで・・・2年前くらいに北海道に旅行したときに、札幌の時計塔を見て、もしかしてこんな雰囲気だったのかなあ、なんて想像をたくましくして見ていました。実際にモデルかどうかは知らないんですが・・・。
ファンタジックな雰囲気ということで、もうひとつオススメは「ルチアさん」です。挿し絵も素敵なんですよ、よかったら見てみてください。 (2005/04/24 23:53)
ぱせり > トントンさん、横から失礼してごめんなさい。北原さんこんにちは。「ルチアさん」をわたしは2年間、本棚のなかで温めています。これが、ここにあることも忘れかけていました。北原さんも薦めていらっしゃるこの本、そろそろ孵化させねば、と思いました。わたしも読みます。 (2005/04/25 12:26)
トントン > 北原杏子さん、高楼さんは北海道のご出身なんですね。私も時計台実際に見たことありますが、もしモデルならわくわくしますね。おすすめの『ルチアさん』もチェックしてみますね!ありがとうございます♪
ぱせりさん、『ルチアさん』お持ちなんですね。これを機会にぜひ孵化させましょう^^私も読むのが楽しみです。 (2005/04/25 21:08)
すもも > この本はまだ読んでいません。『トムは・・・』が好きなので、興味がわきました。今度、探してみようっと。 (2005/05/03 22:07)
トントン > すももさん、花粉症大丈夫ですか?『トム・・・』の幻想的な雰囲気とは違ってかわいい感じですが、素敵な物語でしたよ。ぜひ読んでみてくださいね! (2005/05/04 20:55)