はぴの本棚

2003年からの読書日記

八月の六日間作者: 北村薫,謡口早苗,大武尚貴出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2014/05/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (22件) を見る

40歳目前、文芸雑誌の副編集長をしている“わたし”。
元来負けず嫌いで、若い頃は曲がったことには否、とかみついた性格だ。だがもちろん肩書きがついてからはそうもいかず、上司と部下の調整役で心を擦り減らすことも多い。
一緒に住んでいた男とは、……3年前に別れた。
忙しいとは《心》が《亡びる》と書くのだ。
そんな人生の不調が重なったときに、山歩きの魅力に出逢った。
山は、わたしの心を開いてくれる。
四季折々の山の美しさ、恐ろしさ、様々な人との一期一会。
いくつもの偶然の巡り会いを経て、わたしの心は次第にほどけていく。
だが少しずつ、しかし確実に自分を取り巻く環境が変化していくなかで、わたしはある思いもよらない報せを耳にして……。

忙しさに心が擦り減る毎日でも、そこではわたしを取り戻せる。
素直になれない不器用編集女子が、山から貰った〈非日常〉と〈不思議な縁〉とは――。

毎年読みたいと思いつつ・・・今年の夏、やっと手に取ることができました。
私とは違うタイプの主人公だけど、年齢が近いこともあり親近感がわきました。

豊かで時に厳しい自然に触れながら自分とゆっくり向き合う時間を取ることはとても大切だと感じました。
身体は疲れても心はきっと癒されているんだろうな・・・

荷物に必ず本を選んで入れていくのも素敵♪
重くなるけれど、持って行かずにはいられない(笑)
本好きなのですごく共感してしまいました。
そして、持って行くおやつも美味しそう。

また、山で出会う人達とのほどよい距離感もいいなと思いました。

仕事の休日を使っての山歩き・・・憧れるけれど体力的に無理かも。
そんな私でも「山歩きっていいな」と思える物語でした。