はぴの本棚

2003年からの読書日記

「なりたい自分」を夢みて―清川妙が少女小説を読む (ちくま文庫)作者: 清川妙出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/12/01メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

>『赤毛のアン』『若草物語』『あしながおじさん』『大草原の小さな家』の主人公たちは、決して恵まれていないが、明るくたくましく生きることに一生懸命だ。
「曲がり角の向こうには明るい未来がある」と信じ、なりたい自分に向かって、自分を磨き育てていく。
九十歳を越え、今なお執筆・講演と活躍中の著者が自身の人生に引き寄せ、読み説く名作からのメッセージ。

大好きな清川妙さんが少女小説を読み解いて温かく語ってくれます。
江國香織さんの解説もよかったです。

どの物語も一度は読んだことがあるのですが、もうずっと若い頃なので記憶が怪しい(笑)
それでも、清川さんのおかげで自分一人で読むより深く作品を味わえる気がしました。



一番印象に残ったところは、人生に対する自信度について(赤毛のアンの章)でした。


>”自分は自分なりにベストを尽くした。高望みはしない。人と比べない。できることしかできない。人をうらやまない”


ちょうど仕事で落ち込んでいた頃に読んで浮上のきっかけの一つになった文章。
その時の自分の気持ちにぴったり合っていたのもあり、元気をもらえました。
この本はこれから何度も読み返して色々な個所に共感するんだろうなと思います。


これをきっかけに少しずつ文庫で集めている「赤毛のアン」シリーズから再読したいと思っています。
気になる本、読みたい本はたくさんあるけれど、今は家の本棚にある大切な本達をゆっくり読みたい気分です。