夫の財布 妻の財布作者: 今井美沙子出版社/メーカー: 東方出版発売日: 2008/01/05メディア: 単行本この商品を含むブログを見る
物のやりとり、お金の使い方に、人間性が現れる――。反面教師や見習いたいこと、あさましくて軽蔑したくなるようなこと、後の世へ伝えたいと思うこと……、あらゆる物やお金にまつわる話をとくとお読みいただきたい。
母から借りて読みました。
長崎の五島列島で生まれ育ち十八歳で大阪へ出てきた著者の物やお金にまつわるエッセイです。
大阪での話が多いからでしょうか?圧倒されるエピソードの数々。
ためになる話がたくさんありました。
著者のはっきり物を言う性格が(真似できないけれど)素敵でかっこよかったです。
印象に残った文章。
>母へお金を送る時、一万円札、五千円札、千円札、すべて銀行で新札に換えてもらって送った。
お見舞いやお年玉にも使えて助かると喜ばれたそう。
>母は人に物をあげる時には「惜しいな、もっと置いときたかね」と思うようなものをあげろと口すっぱくいっていた。
「自分がいらんもんは人もいらんち思えよ」
>物は天下の回り物と思うなら、世間へ出して恥ずかしくない物を回すべきだと思う。
物ではあるけれども、それぞれの物に心を託して贈っていると思う。
>支払いはすぐに愛想良く。
>両親の言葉「親にすることは将来の自分のためにしとることになるとよ」
→子どもがその姿を見て育つから。
子どもは親のすることはするかしないかだけれど、親のしないことはしないとよくいわれることである。
>「ミンコよい、人になつかしがられる人間になるとが、人間として一番上等なことぞ」
(著者が講演の時、必ずしゃべるようにしている父からの言葉)