はぴの本棚

2003年からの読書日記

ソロモンの偽証 第II部 決意作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/09/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (71件) を見る

期間はわずか15日。有志を集め証人を探せ! 14歳の夏をかけた決戦、カウントダウン!もう大人たちに任せておけない――。保身に身を窶す教師たちに見切りをつけ、一人の女子生徒が立ち上がった。校舎を覆う悪意の雲を拭い去り、隠された真実を暴くため、学校内裁判を開廷しよう! 教師による圧力に屈せず走り出す数名の有志たち。そして他校から名乗りを上げた弁護人の降臨。その手捌きに一同は戦慄した……。


藤野涼子が声を上げ、学校内裁判を行うことが決まります。
この巻は裁判前の準備段階といったところですが、そんな中でも様々な事件が発生して気を抜けない感じでした。


謎めいた他校の生徒神原和彦が颯爽と登場してから物語が一気に動き出した感じです。
柏木卓也と同じ塾だったので弁護を引き受けたとあるけれど、本心は違うような感じが徐々に明らかになってきます。
彼の秘めた思いは最終巻で分かるんでしょうね。


野田健一が弁護人の助手になり、少しずつ変わり始めるところもよかったです。
もともと隠していた賢い部分がはっきりしてきたような。
彼が語り手になる場面は特に引き込まれます。
とても冷静に物事を見つめていて好感が持てました。


いよいよ次巻は学校内裁判の本番。
どういう風な結末になるのか楽しみにしています。