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2003年からの読書日記

清川妙の手紙ものがたり作者: 清川妙出版社/メーカー: 清流出版発売日: 2012/10/12メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

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手紙は人生を豊かに彩る。
その人の心を磨き、老いを遠ざける。
明るく細やかで、情感豊かな手紙を書いていると、いつまでも若々しくいられる。
91歳の著者がその証明である。
一通の手紙が紡ぎ出す21のストーリーを読めば、あなたも大切に思うあの人に、きっと手紙を書きたくなる。


2012年に出版された手紙に関するエッセイ。
清川妙さんご自身が出した手紙、古典教室の生徒さんからの手紙、亡き親友からの手紙、孫のまどかさんからの手紙など・・・実際の手紙の写真や資料などがたくさん掲載されています。


皆さん個性のある手紙美人さん。
それぞれの方々と清川さんが温かくて素敵な心の交流をされている様子が伝わってきてとても素敵でした。

>手紙は、その人の代わりに、相手を訪問するもの。手紙を書くとき、いつも私はそう思い、あらためて、自分に言い聞かせもするの です。
 葉書は、お気に入りのカジュアルな服装を着ての訪問。便箋、封筒はすこし改まった服装での訪問。
 文章は訪問のときの言葉。字は声です。
 会話は愉しく明るく、声は明晰に、と心がけるなら、文章もおのずから真心こめて、相手にやさしい言葉を贈り、字はていねいに書 くことになるでしょう。
 手紙にも、その人の心の表情が、そっくりあらわれるのです。


>手紙を書く人生を持つことは、その人を磨き、心を老いさせません。なるべく、明るく、こまやかな、そして、五感の鋭い、情感ゆたかな手紙を書こうと、自分に言いつけてください。そして、ずっと続けましょう。

私も以前はよく手紙を書いていましたが、今は携帯メールやパソコンメールなどで簡単に済ませてしまうことが多くなりました。
小学生の頃から文通を続けている同い年の友達。
今ではお互い忙しくメールでのやり取りがほとんどになってちょっと寂しい・・・
でもそんな時代の今だからこそ手紙や葉書が届くとうれしいし、相手の気持ちをより深く感じることができる気がします。


>いまからだって、けっして遅くはありません。いつだって、いまがはじまりなのです。

の言葉に勇気をもらえ、久々にお気に入りのレターセットを探しに行きたくなりました。
友達、両親、お世話になっている人達に・・・手紙や葉書を書く習慣をまた再開したいと思いました。