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2003年からの読書日記

今日 (福音館の単行本)作者: 下田昌克,伊藤比呂美出版社/メーカー: 福音館書店発売日: 2013/02/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る

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“いま、かけがえのないこの子をいつくしんでやれているのなら、それで大丈夫”。
世界中で、赤ちゃんを育てている母親たちを励ましている詩を、日本のすべてのお母さんに。


この詩は英語圏で作者未詳のまま口コミで広まっていたのを伊藤比呂美さんが訳したものとのこと。
短い詩なのであっという間に読めます。
下田昌克さんの温かみのあるふんわりしていた絵も詩の内容にぴったりだと思いました。


私自身、この詩にあるような赤ちゃん時代の子育ては通り過ぎてしまったので懐かしい気持ちで読みました。
余裕がなくて一生懸命だったあの頃・・・・特に長女の時は色々悩んだこともありました。
でも、今改めて振り返ると娘達の笑顔からいっぱい幸せをもらっていたんだなと思えます。


詩の内容は小さい赤ちゃんを育てている母親に共感して優しく励ましてくれるものですが、「お皿を洗わなかった」とか、「窓ガラスはよごれすぎてアートみたい」とか、「ほんとうにいったい一日何をしていたのかな」という言葉は子育て中でなくてもありそうなこと。
毎日必死で頑張っている人々にも共感できる部分のように感じました。
私だけじゃないんだという気持ちだったり、ダメダメな自分にもOKを出してくれる優しさがこの詩の一番の魅力かもしれません。


伊藤さんのあとがきもよかった!
きまじめで几帳面だったのに「ずぼら、がさつ、ぐうたら」を口に出して唱えていたら本当にそうなってしまったというお話は面白かったです。


>その後直面した育児以外のいろんな人生のいろんな危機にも局面にも、ほんとに役に立ちました。


ともあり、案外大事なことかもしれないと感じました。
私もきまじめなところがあるので(几帳面ではないですが^^;)「ずぼら、がさつ、ぐうたら」は頭の隅に置いてちょっと取り入れたいと思いました。


プチタンファン、耳にしたことはありましたが、ちょうど私が子育てしている時になくなってしまったんですね。
一度読んでみたかったです。


もう一つ紹介されていた「虹の橋」はペット(特に犬)がいる人には心に響く詩だと思います。
こちらもとてもよかったです。