はぴの本棚

2003年からの読書日記

置かれた場所で咲きなさい作者: 渡辺和子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/04/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 40人 クリック: 1,131回この商品を含むブログ (62件) を見る

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母経由で借りることができました。
ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんの本です。
もうさすがとしか・・・人生の大先輩が語る言葉なので一つひとつに重みがある文章ばかり。

でも、修道者であってもやっぱり人間、心波立つ時もあったとのこと。
よく考えてみれば当たり前だけど、なんだかホッとしてしまいました。

1927年生まれの著者は30歳間際で修道院に入ることを決意したそうです。
30代半ばで思いがけず岡山に派遣され、翌年36歳で大学学長に任命されます。
ちょうど私くらいの年だったんですね。
教え子の死、ご自身の病気などきっと書かれている以上にたくさん苦労を重ねてこられたんだなと文章のあちこちから想像できました。


第1章 自分自身に語りかける
第2章 明日に向かって生きる
第3章 美しく老いる
第4章 愛するということ


特に印象に残ったものを挙げておきます。

・神は力に余る試練を与えない
・ほほえみを絶やさないために
・2%の余地


>時間の使い方は、そのままいのちの使い方


>結婚しても、就職しても、子育てをしても、「こんなはずじゃなかった」と思うことが、次から次に出てきます。そんな時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしいのです。
 どうしても咲けない時もあります。雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、そんな時には無理に咲かなくてもいい。その代わりに、根を下へ下へと降ろして、根を張るのです。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために。


「置かれた場所で咲きなさい」本当にいい言葉だなと思います。
元気な時も、心が少し弱っている時に開けば静かに寄り添ってくれる本だと思いました。


本の中ではマザー・テレサ相田みつを、ヴィクター・フランクルなど自分が読んだ作品も紹介されていてうれしかったです。
八木重吉さんの詩は学校で習った気もするけれど、お名前くらいしか記憶にないので改めてじっくり読んでみたいと思いました。