はぴの本棚

2003年からの読書日記

図書館内乱 図書館戦争シリーズ (2) (角川文庫)作者: 有川浩,徒花スクモ出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2011/04/23メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 268回この商品を含むブログ (142件) を見る

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図書隊の中でも最も危険な任務を負う防衛隊員として、日々訓練に励む郁(いく)は、中澤毬江(なかざわまりえ)という耳の不自由な女の子と出会う。
毬江は小さいころから面倒を見てもらっていた図書隊の教官・小牧(こまき)に、密かな想いを寄せていた。
そんな時、検閲機関である良化隊が、郁が勤務する図書館を襲撃、いわれのない罪で小牧を連行していく――かくして郁と図書隊の小牧奪還作戦が発動した!? 
書き下ろしも収録の本と恋のエンタテイメント第2弾!


作品の雰囲気がある程度把握できたこともあり、安心して楽しめました。
今回印象的だったのは小牧と毬江の物語。


>日本語獲得以前に聴覚障害を負い、手話を思考の第一言語としているタイプの聾者と、日本語獲得後に聴覚障害を負い、日本語を思考の第一言語としているタイプの中途失聴者や難聴者では、持っている文化やコミュニケーション方法そのものが違う。


聴覚障害者でも聾者と中途失調者と難聴者では重要な違いがあるということ。
私の知識もかなりあやふやだったので読んでいてドキッとしました。


毬江は病気のために中途失聴者になってしまったけれど、小牧や家族など周りの人達が支えてくれたことで前を向くことができ本当によかったです。
単に恋の話で終わらず、障害や差別について深く考えさせられる内容でした。


レインツリーの国』も機会を見つけて読んでみたいです。


現在、司書の資格取得のために学んでいることもあり、ちょっとした豆知識も得ることができうれしく思っています。
百科事典における索引の利用法についてはもっと早く知っていればよかった!
勉強になりました。


思いがけず王子様の正体を知ってしまった郁の今後が気になるところ。
今回初登場した手塚の兄も絡んできそうだし、次巻がますます楽しみです。