はぴの本棚

2003年からの読書日記

希望の木作者: 新井 満出版社/メーカー: 大和出版発売日: 2011/11/10メディア: 単行本 クリック: 15回この商品を含むブログを見る

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NHKのラジオ番組「ラジオ深夜便」から生まれた写真詩集です。
岩手県陸前高田市にある防潮林高田松原7万本のうちたった一本だけ生き残った松の木。
復興のシンボルになっているこの松の話は新聞などでよく耳にしていましたが、読んでみて改めて奇跡であり希望だと思いました。


詩は生き残った松の語りなんですが、松の気持ち、思いは被災され亡くなった多くの人達、生き残った人達の声のようで読みながら涙がこぼれました。


詩を書いた新井満さんは「千の風になって」で有名な方ですが、高校生の頃に地震津波の被害に遭いそれが原因で病気になり、手術で九死に一生を得たとありました。


歴史を振り返っても分かるように、日本は何度となく大地震津波の被害に遭ってきました。
そして、同じようなことが今後も高い可能性で起こりうるということ。
それでも生き残った者達は苦しみから立ち上がって命をつないでいかなければいけないんですね。


東日本大震災から1年が経ちました。
もう1年、まだ1年・・・


私は被災していないけれど、震災関連の本を手に取るのはとても勇気が要ります。
でも少しずつでも読まなければと思います。


自分にできる支援を続けていくこと、忘れないこと。
これからも心に留めておきたいです。