はぴの本棚

2003年からの読書日記

光媒の花作者: 道尾秀介出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/03/26メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 32回この商品を含むブログ (49件) を見る

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初道尾作品。
様々なジャンルを書き分ける人気作家というイメージがありなんとなく敬遠していましたが、思い切って読んでよかった!

連作短編6つ、どれも巧いですね。
ミステリ初心者なのもあって軽く何度も騙されつつ楽しみながら一気読み。
最初の「隠れ鬼」から惹き込まれました。

登場人物が次々繋がっていく設定は好みなのでよかったです。


「風媒花」「遠い光」が特に印象に残っています。
重い現実、傷つき、傷つけられた人々・・・正直しんどくなる場面もたくさんありましたが、最後はタイトル通り光が見えたような気分になりました。
ほんのかすかでも希望はどこかに必ずあると思わせてくれる作品でした。


これまではっきり言ってノーマークだった道尾さん、前言撤回します(笑)
ホラー作品はダメかもしれませんが、他のはいくつか読んでみたくなりました。