はぴの本棚

2003年からの読書日記

新 13歳のハローワーク作者: 村上龍,はまのゆか出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/03/25メディア: ハードカバー購入: 13人 クリック: 215回この商品を含むブログ (42件) を見る

2003年の改訂版で今回初めて読みました。

「はじめに」がとてもよかった!

旧版の「はじめに」も一緒に載せられていましたが、どちらも著者の気持ちが伝わってきて子ども達には大きな力になると思いました。
職業紹介のページをパラパラ見るのも楽しいけれど、まずは「はじめに」を熟読して欲しいです。



大人と子どものもっとも大きな違いは社会的自立(生きるために必要なお金を自分で稼ぐこと)

向いている仕事と好きは違うという点

どんな仕事にも努力が必要

探すではなく出会う、それには好奇心を持ち続けることが大切

というのが印象に残っています。


お金は稼いでいないけれど主婦の仕事の重要さも書かれていてホッとしました。


村上さんは「自分探し」という言葉がもっとも嫌い(笑)で無駄と言い切っているのですが、私はそうは思わなかったです。


>答えは自分の中にあるわけではなく、他人や、興味ある対象との出会いの中でしか見つからないものです。


この考えには同意見なんですが、だからといって無駄とまでは言えないかな・・・
自分について掘り下げて考える時期はきっとあるし、必要だと思っています。


職業を決める目安は28歳くらいをめどにという話はとても興味深かったです。



旧版と大きく変わったのは「好き」の入り口を教科別にしたことだそう。
教科以外にも「休み時間が好き」「放課後が好き」などといった項目もあります。

また「何も好きじゃない、何にも興味がないと、がっかりした子のための特別編」もあり、よく考えられていると思いました。
特別編には「戦争が好き」「ナイフが好き」「武器・兵器が好き」「何もしない&寝ているのが好き」「エッチなことが好き」「賭け事や勝負事が好き」の6つが挙げられていました。



職業がこんなに細分化されたくさん存在していることに驚きます。
なじみのある身近な職業から初めて知った職業、あまり表舞台に出てこない珍しい職業など拾い読みするのが楽しかったです。


村上さんや専門家からのエッセイ、対談も面白かったです。


13歳が本書を手に取ってどう感じるか興味津々。


将来我が家にも一冊購入したいと思いました。
これから何度も改訂を重ねて残っていって欲しい本だと思います。


公式サイトもありました。
http://www.13hw.com/