はぴの本棚

2003年からの読書日記

獣の奏者 I 闘蛇編作者: 上橋菜穂子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/11/21メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 127回この商品を含むブログ (171件) を見る獣の奏者 II 王獣編作者: 上橋菜穂子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/11/21メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 24回この商品を含むブログ (138件) を見る

新刊が発売されたことをきっかけにほぼ2年ぶりの再読になりました。


前回の感想はコチラ。
http://d.hatena.ne.jp/lovelyplace923/20070707
http://d.hatena.ne.jp/lovelyplace923/20070713

この時から続きが読みたいと書いてましたね。
私以外にも多くの読者が続編を願っていたんでしょうけれど、実現がとてもうれしかったです。


以前読んだ時は闘蛇や王獣、登場人物達を頭の中で想像していましたが、今回はアニメも見ているので映像が自然と浮かんできました。
想像していたよりTVアニメのエリンはかわいらしい女性だったんですが(笑)いいのか悪いのか今はアニメの姿ですっかりなじんでしまいました。


またアニメでは原作で詳しく書かれていない人物が登場していたり、イアルとエリンが出会う時期が原作よりだいぶ前だったりと、初めてアニメで見る人達に物語が理解しやすいよう配慮されているように思いました。
私は本を先に読んだけれどアニメ化をきっかけに興味を持った人達もたくさんいるはず。
これを機に原作を手に取ってくれるとうれしいなと思います。


圧倒されたのはやはり王獣編の後半から。
物語のスピードが一気に上がり、エリンとリランが政治の道具として巻き込まれていく姿に痛々しさと切なさを感じてしまいましたが、今回は再読ということもありセィミヤや大公の長男シュナンなど国を動かす側の人達の気持ちにも目を向けることができ共感する部分がありました。


獣と人の絆についても考えさせられました。
獣が人に従うのは本当に恐怖だけからなのか?
最後の場面はエリンのこれまでやってきたことが報われたようでやはり涙が出そうになりました。


さあこれで復習も終わり、いよいよ「探求編」と「完結編」です。
エリンのその後が読めるのがとても楽しみです。