はぴの本棚

2003年からの読書日記

「叱らない」しつけ 子どもがグングン成長する親になる本作者: 親野智可等出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2006/05/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 17回この商品を含むブログ (21件) を見る

まず著者のペンネームがユニーク、親野智可等(おやのちから)さんと読みます。
23年間公立小学校の教師をされていたそうで、2003年からは無料メールマガジン「親力で決まる子供の将来」http://www.oyaryoku.jp/を発行されています。

HPには著者が考案した楽勉グッズも紹介されていて興味がわきました。
星座カルタ、百玉そろばんなどは実際に遊んでみたいかも。




第一章「叱る親」をやめよう

特に印象に残った項目を挙げておきます。



・子どもが愛情を実感できることが必要

いくら愛情を持っていても子どもに伝わらなければ意味がないということがよく分かりました。
もっとコミュニケーションやスキンシップなどで触れ合うことを心がけたいです。



・「叱ってしまう流れ」から「叱らなくて済むシステム」へ
「叱る」とは、広辞苑によると「声をあらだててとがめる」ことであり「感情的になる」ことが含まれていると著者は述べています。

子どもが人間として許されないようなことをした場合や命の危険がある場合には叱る必要があるけれど、普通の生活の中で叱る必要が毎日あるのか?
もし、そうだとしたら、それはその家の生活のシステムに問題があるというのには納得するものがありました。


家庭における「叱らなくて済むシステム」の例では食後の歯磨きを挙げていました。

 ●食卓に箸を並べるとき、歯ブラシも置いておく
 ●ただ「いただきました」と言うのではなく、「いただきました。歯を磨きます」と言うようにする。
 ●食べた後にやるべきことを紙に書いて、目立つところに置く。
「食器を運ぶ。こぼしたところを拭く。歯を磨く」などというように。


ちょっと親切すぎるようだけど、それぞれの家庭の生活や子どもの実態に合わせて親が工夫し環境を整えてやることが大事なのだと思いました。



・子どもを傷つける親の言葉遣い

「食べたら歯を磨かなきゃだめよ」
「次の日の仕度は早めにやらないとだめだろ」
「自分の仕事はしっかりやらなきゃいけないよ」
「脱いだ靴は揃えなくてはいけないね」

私も無意識のうちについ使ってしまっていました。
「だめ」「ない」など否定的な言葉が入っていると聞いている人は気持ちがよくないし、自分自身を否定されているように感じるそうです。


これらの言葉を↓のように変えると

「食べたら歯を磨くと気持ちがいいよ」
「次の日の仕度を早めにやっておくと、すっきり遊べるね」
「自分の仕事をしっかりやってくれると大助かりだよ」
「脱いだ靴が揃えられていると気持ちがいいね」

ずいぶん印象が違うし、大人でも前向きな気持ちになるような気がします。
これだけでも知ってよかったと思いました。



・ときには、単純命令形の言い方も必要

「食べたら歯を磨きなさい」
「次の日の仕度を早めにやること」
「自分の仕事をしっかりやりましょう」
「脱いだ靴を揃えてください」

否定的な言い方や子どもの人格を否定し傷つける言い方をするよりはよっぽどまし。



・子どもの短所に目をつぶり、長所を伸ばす決意をすること

長所を伸ばす決意は分かるけれど短所に目をつぶるのは実際難しいかも。
でも大人でも短所を変えることってなかなかできないですもんね・・・このことを頭に入れておくだけでも違うと思いました。



・自分自身をプラス思考に変える
・親子で一緒にプラス思考になる

いつもプラス思考は無理だろうけど、日常で何か肯定的な面を見つけることはできるんですよね。
まず自分から・・・できるだけ否定的な言葉を使わないように意識したいです。




第二章 しつけで大事な五つのこと

一 厳しさとは、「継続性」「一貫性」「身をもって示す」の三つ
二 まず冷静になり、原因を調べて、具体的な手立てを実行する
三 趣旨や理由を正しく教える
四 子育ての初心に返る
五 親が楽になれば、子どもは幸せになる



第三章 いい話が、子どもの心を成長させる

ご自身の失敗談や子どもに具体的語りかけなどの例などもあり、とても分かりやすかったです。


本書以外にもたくさん出されているようなので、色々読んでみたくなりました。