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2003年からの読書日記

新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)作者: 宮沢賢治出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1989/06/19メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 134回この商品を含むブログ (270件) を見る

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宮沢賢治の作品は教科書で少し習ったくらいでいつかきちんと読んでみたいと思っていました。

収録されている作品は下の14編。

双子の星
よだかの星
カイロ団長
黄色のトマト
ひのきとひなげし
シグナルとシグナレス
マリブロンと少女
オツベルと象
猫の事務所
北守将軍と三人兄弟の医者
銀河鉄道の夜
セロ弾きのゴーシュ
飢餓陣営
ビジテリアン大祭

中でも一番印象に残ったのは銀河鉄道の夜
子どもの頃アニメで見た覚えはあるけれど、ちゃんとしたストーリーを読み通したのは恥ずかしながら今回が初めて。
美しくて悲しくて、不思議で・・・
なんと表現していいのか分からないけれど、とてもよかったです。
永遠の未完成の傑作と言われるだけのことはあると思いました。

今回収められていた中で知っていたのは、よだかの星セロ弾きのゴーシュくらいでしたが、それ以外でも印象に残ったものがたくさんありました。

双子の星、カイロ団長、北守将軍と三人兄弟の医者、は特に好きな話でした。
図書館で借りたので新編といっても平成元年出版と古いのですが、知っている作品以外にもたくさんの物語が読めてよかったです。
この巻の他に『風の又三郎』『注文の多い料理店』もあり、また機会を見つけて読みたいと思いました。

まだまだ内容をじっくり味わうまでには、何度も読み返す必要があるし、それにはずいぶん時間がかかりそうだけれど、何度でも読みたい作品だと感じました。

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ケイ > こんにちは〜夏の夜空を見上げて、この本を読むのもいいなと思いました。私は双子の星が好きなの。トントンさんも一緒でうれしいなあ。どの作品にも宮沢賢治の雰囲気が現れていますよね。教科書に載ってたり、今の子には難しいようですが、こういう作品にも触れて欲しいですよね。大人にとっても、、いい読書だなと思います。 (2006/08/19 17:54)
トントン > ケイさん、こんにちは♪夏の夜空を眺めながらの読書っていいですね。なんだか贅沢な時間のような感じ。双子の星、いいですよね。私もケイさんと一緒でうれしくなりました。教科書に載っている当時は読書というより勉強って思いが強くてあまり関心がなかったけれど、大人になってふと読んでみたくなったんです。だから教科書に載るというのも長い目で見るといいのかもしれないなと思いました。色々な作品に触れるのは大事ですよね。 (2006/08/20 14:21)
すもも > 教科書に載っている物語。わたしも敬遠しがちでした。トントンさんの日記を読んで改めて読みなおしたくなりました。美しい日本語で書かれた文章を、じっくり何度も味わってみるのもいいですね。 (2006/08/22 11:29)
澪 > トントンさん、こんばんは。「銀河鉄道の夜」、賢治が紡ぎだした夜の天幕に広がる星々の世界に導かれ何度も読んだ大好きな作品です。永遠の未完成の傑作…そうですね、彗星のごとく命を短く燃え尽きさせてしまった賢治の、地球への置手紙のようにも思えます。 (2006/08/22 18:13)
トントン > すももさん、おはようございます♪教科書に載っていたのでつい読んだ気になってしまっていたのですが、改めて読むと新たに発見することもあってとてもよかったです。美しい日本語で書かれた文章を味わう機会をもっとたくさん持ちたいと思いました。
>澪さん、おはようございます♪
>賢治が紡ぎ出した夜の天幕に広がる星々の世界に導かれ〜
とっても素敵な言葉ですね。うっとりしてしまいました。そして地球への置手紙という言葉にも!澪さんは何度も読まれているんですね。私もこれから何度も読み返したい大切な物語になりました。 (2006/08/23 06:50)