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2003年からの読書日記

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ななつのこ』『魔法飛行』に続く、駒子シリーズ3作目です。
二つの恋愛物語になるのかな。
瀬尾さんと駒子の淡い恋が少し進展したような感じです。
今回も手紙の謎を解く話ですが、その手紙がとっても長い。
読者も一緒に読みながら謎を解いていくようで楽しかったです。

スペースという文字がキーワードになっていて何度も登場しているのも面白いです。
スペース・・・空間、宇宙、余白など。
パソコンのスペースキーのことも出てきます。

駒井はるかという人物に宛てた何枚もの手紙。
楽しそうな短大生活を綴っていますが、差出人は謎のまま話は進みます。
駒子は正体を知っていますが、瀬尾さんに謎を解いてもらおうとします。
私は瀬尾さんが解説するまで分からなかったので、面白かったです。

電話やメールも発達している現代、手紙を書く機会は減ったように思います。
メールのようにすぐに相手には届かないけれど、出すまでにじっくり考えて書くこともできるし、封筒や便箋、きれいな切手を選ぶことや投函するまでの時間や手間がかかるのも好きです。
自分宛てに届いた時のうれしい気持ちもメールとは一味違う気がします。

このシリーズは毎回甘い感じなんですが、今回は特にそう思いました。
恋愛色がいつもより強かったせいもあるだろうけれど、駒子とだんだん年齢が離れてきた自分だからか、この雰囲気が苦手になりつつあるかも・・・
大学時代ってこんな感じだったかな?と思いながら懐かしんで読みました。

小説の中で岩手県がすごく魅力的に描かれていました。
宮沢賢治記念館、機会があれば一度行ってみたいと思いました。



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雨あがり > こんにちは。私もすっかり騙されたくちです。駒子ちゃん、なんて筆まめなんだろう〜なんて。岩手県に行く機会があれば、私も是非宮沢賢治記念館には行ってみたいと思っています。 (2005/05/14 16:09)
トントン > 後で考えたらなるほどなあと思いましたが、騙されちゃいました。岩手県、魅力的でしたよね!宮沢賢治の作品は学校で習ったくらいなので読み返してみたくなりました。 (2005/05/15 23:38)
ココ > 騙された部分はとてもおもしろかったです。でも、トントンさんがこの雰囲気を苦手に感じつつあるように、私も駒子の性格にちょっとついていけない自分を感じました。最近悲しいことに、優しい雰囲気の作品を読むと逆に冷めてしまうことが多くなってきました。こうやって好みが変わっていくのかな……などと思います。あ、でもこの駒子のシリーズはやっぱり好きですよ♪ (2005/05/16 12:59)
トントン > 私も謎の部分は面白く読めたのですが、ココさんと同じく駒子に感情移入できなくなってきたような感じです。やっぱり自分の好みが変わったんでしょうか?仕方ないことなのかもしれないけれどちょっと寂しかったです。でも、このシリーズ好きなんですよね〜 (2005/05/16 21:22)