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2003年からの読書日記

ぼんくら作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/04/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (64件) を見る

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宮部さんの小説はミステリーもファンタジーも上手だけれど、私は時代ものが好みだと分かってきました。
この『ぼんくら』もかなり長い話ですが、文章がスーッと入ってきて読みやすかったです。

物語は鉄瓶長屋が舞台。
加吉という男が何者かに殺されていたところから事件が始まります。
殺し屋は加吉に恨みを持っていた正次郎だと加吉の妹のお露は言いますが、何かおかしい。
二人の父親は病気で弱っており加吉が父を殺そうとしたことから、二人で争いが起こりお露が殺した疑いも出てきます。
この事件を引き金に皆が頼りにしていた差配人久兵衛は失踪し、新差配人佐吉がやって来ることになるのですが・・・

謎が謎を呼び、どんどん話がつながっていくのがとても面白かったです。
でも色んな人の気持ちが見えてきたり、裏の事情から真相が分かってくると切なくなりました。
井筒平四郎、小平次、煮物屋のお徳、おくめ、おでこ、弓之助など個性豊かな登場人物もよかったです。

宮部さんは、江戸の人情の話を書くのがとてもうまいと思います。
面白い部分もあるけれど、時々ほろりとさせられます。
もっと時代ものを書いて欲しいと思いました。

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ざしきぼっこ > 宮部さんの江戸モノ、良いですよね。私が一番好きなキャラクタ「回向院の茂七」が、この作品にもちょっと顔を出してくれたのがうれしかったです。 (2004/08/04 09:16)
ココ > 私は宮部さんの現代ミステリーが好きで、時代物も『かまいたち』なんかは好きですけど『あかんべえ』は苦手なんです。でも!この『ぼんくら』は最高でした〜。謎の部分もいいけど、なんといっても人物が良いです。 (2004/08/04 13:18)
雨あがり > 私も宮部さんの江戸もの、好きなんです。↑のざしきぼっこさんと同じで「回向院の茂七」のファンです。この本は未読なのでこれからの楽しみがまたひとつ増えました。 (2004/08/04 16:30)
まゆ > 茂七親分人気ですねえ。私もファンですが。宮部さんの時代物は長さが全く苦になりませんね。ご自身も下町育ちなので、江戸っ子の人情を描くのがうまいですよね。 (2004/08/04 17:03)
トントン > ざしきぼっこさん、私も茂七好きです。でも今回はちょっとだけの登場でしたね。政五郎もなかなか素敵でした。
ココさん、「かまいたち」「あかんべえ」は未読なんですよ。ぜひ読もうと思います。登場人物みんないい味出してましたね。
雨あがりさんも茂七ファンなんですね。どんどん謎が深まっていって面白かったですよ。ぜひ読んでみてくださいね♪
まゆさん、長さを感じさせないところが宮部さんの力なんでしょうね。未読の江戸もの全部読んでみたいです。 (2004/08/04 18:48)
すもも > 宮部さんの書く時代物、私も大好きです。「かまいたち」「あかんべえ」も、良かったですが、「霊験お初捕り物帳シリーズ」の「震える岩」」「天狗風」などもおもしろいですよ。 (2004/08/11 17:12)
トントン > すももさん、遅レスすみません。私事ですが、出産のため実家に帰ってました。すももさん、おすすめの本は未読ばかりなのでこれから読むのが楽しみです。 (2004/10/19 13:21)
すもも > トントンさん、お帰りなさい。そして、おめでとうございます。わ〜い(^0^)/ 今は育児でたいへんでしょうか。お子様と健やかな毎日を過ごされますように。 (2004/10/20 11:16)
トントン > ありがとうございます^^里帰りから戻ってきたばかりなので読書の時間はなかなか取れませんが、よく寝てくれるベビーで助かってます^^ (2004/10/20 11:28)