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2003年からの読書日記

初ものがたり (新潮文庫)作者: 宮部みゆき出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/08/30メディア: 文庫 クリック: 27回この商品を含むブログ (72件) を見る

(107)
江戸の初もの(鰹、白魚、鮭、柿、桜)を織り交ぜた巧い短編集になっています。
『本所深川ふしぎ草紙』でも登場した岡っ引きの茂七が活躍する話です。
今回は糸吉、権三という二人の新たな子分が登場したり、深夜まで営業している謎めいた稲荷寿司屋(食べ物の描写がててもおいしそう・・・)、拝み屋の日道少年など魅力的な登場人物が多くてより楽しめました。
どれもよかったけれど「鰹千両」と「遺恨の桜」が特に印象に残りました。

稲荷寿司屋の正体は何者なのか?日道の今後は・・・と続編が読んでみたいのにしばらく出ないみたいですね。残念。

宮部さんの現代ものよりも時代小説の方にはまってしまいそうです。


[★★][角田光代]

キッドナップ・ツアー (新潮文庫)

キッドナップ・ツアー (新潮文庫)

(108)
初角田さんでした。
嫌いではないけれど、なんだろう?イマイチ小説の世界に入り込めませんでした。

小学5年生の少女ハルは夏休みに誘拐(キッドナップ)されます。
犯人は2ヶ月前から家にいなくなった父親なのですが、母親に時々電話をかけて内緒で何か交渉しているらしい。

父親はハルから見てもどうしようもない感じなので(だらしないし、情けない、お金もない)最初はむかついたり無視したりするけれど、どこか憎めないところがあるのかな?一緒に過ごしていくうちにだんだん楽しくなっていくのが伝わってきました。
夜中に海に二人でぷかぷか浮かぶシーンが一番印象に残っています。

1冊だけで、もう読まなくなってしまうのは惜しいかも。
角田さんの他の作品でおすすめがあれば教えて欲しいです。

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yumiruka > 私は角田さんおはつは、「空中庭園」でした。私の生きている世界とはどこか違うのだけど、それがまた新鮮で楽しめました。結構、この人好きかもって思いましたよ〜〜。これ、読んでみてから、読まなくなるかどうか決めてください。(笑)
もうひとつ、「愛がなんだ」というのを読んだという記録が残ってるのですが、こっちのほうがだいぶ後なのにもかかわらず、あんまり記憶にないです。 (2004/05/29 19:26)
たばぞう > 「愛がなんだ」を読み終えたばかりのたばぞうです。私は「キッドナップ」の方が断然好きでしたが、yumirukaさんの「空中庭園」も気になります〜。 (2004/05/29 22:30)
トントン > yumirukaさん、私が通ってる図書館はかなり角田さんの本がたくさん置いてあるんですよ。だから1冊で好き嫌いを決めるのはもったいない気がしてるんです。おすすめの「空中庭園」読んでみますね♪
たばぞうさん「愛がなんだ」はタイトルのインパクト大ですよね。ちょっと読んでみようかな。 (2004/05/31 08:28)