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2003年からの読書日記

りかさん (新潮文庫)作者: 梨木香歩出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/06/28メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 36回この商品を含むブログ (134件) を見る

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日本人形のりかさんが活躍するお話「りかさん」と『からくりからくさ』のその後の話「ミケルの庭」が併録されています。

リカちゃん人形が欲しかったのに、祖母の勘違いでようこに届いたプレゼントは日本人形のりかさんでした・・・
『からくりからくさ』以上に存在感のあるりかさんがとってもよかったです。
それにしてもりかさんはよくしゃべるお人形で面白かった!
祖母の言葉も重みがあってよかったし、親善人形のアビゲイルの悲劇の話も印象に残りました。

「ミケルの庭」はマーガレットの赤ちゃんミケルの目を通して世界が語られているのが新鮮でした。
マーガレットと元恋人との間に生まれたミケル。
紀久の愛情と複雑な気持ちが痛いほどよく分かりました。
『からくり〜』ではしっかりした芯の強い印象の女性だったので、今回は紀久の意外な一面が見られてよかったと思います。
紀久に対する蓉子のさりげない思いやりやあったかい心にも打たれました。

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まゆ > これはぜひぜひ「からくりからくさ」とセットで読んでほしい一冊ですよね。「ミケルの庭」は読んでて泣いてしまいました。 (2004/05/27 21:35)
さくら > 「りかさん」よりも「ミケルの庭」の方が好みでした。「りかさん」は不思議な雰囲気がちょっと肌に合わなかった・・と印象深いです。
(2004/05/28 00:06)
トントン > まゆさん、2冊で楽しんで欲しい本ですよね。「ミケルの庭」短いけど深く印象に残る話でした。
さくらさん、「りかさん」はかなり不思議でしたね。でも「からくり〜」より存在感があったので私はけっこう好きでした。 (2004/05/28 18:51)