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2003年からの読書日記

父の詫び状 (文春文庫)作者: 向田邦子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1981/12メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (74件) を見る

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母が大好きな向田邦子さんの本です。
初めて読みました。
恥ずかしながら彼女が人気テレビドラマを書いていた人で、飛行機の事故で亡くなったという知識くらいしかありませんでした。
エッセイか小説どちらを先に読もうか迷いましたが、読みやすそうなエッセイにしました。
24の作品が収められています。

昭和の家族の雰囲気が伝わってきて、こんな生活だったのかなと想像しつつ読みました。
不思議なことに文章に古さを感じないのには驚きました。
三和土やご不浄など今は使われてない言葉もあったけれど、文章は気取りがなく目の前に情景が浮かんでくるようで生き生きしていて美しく感じました。

特に印象に残ったのは「海苔巻の端っこ」でした。
おこげやカステラと紙のくっついてる境目の部分がおいしかったなあと読みながらつい共感してしまうことも多かったです。
それに私の地元がよく登場していたのもうれしかったです。

一つひとつのエッセイを読み終わる時にタイトルと内容がうまく繋がるのも感心しました。
本当に才能のある方なんだと思いました。
次は小説に挑戦したいです。

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nanako > 大好きな向田邦子作品の中でもとりわけ大好きな作品。トントンさんも楽しんで下さったようで凄く嬉しいです。「海苔巻の端っこ」私も大好きです。あとはいただいた手土産で気まずくなるお話が好きでした。他にもアイスクリーム売りのアルバイトの話とか、食べ物の出てくるものに好きな作品が多い気がします。 (2004/02/14 23:08)
すもも > いつかは読んでみたいと思っていたのですが、トントンさんの日記を拝見してますます読みたくなりました。向田さんが、地元の小学校に一時期在校されていたということも興味をひかれます。トントンさんとは、同じ図書館ですれちがっているかもしれませんね(^^) (2004/02/15 11:15)
まゆ > 向田さんの随筆の中ではいちばん好きです。最近多いノリのいいエッセイも好きですが、こういうしっかりした文章で綴られた随筆は、本当に読む価値があるなあと思います。 (2004/02/15 17:34)
トントン > nanakoさんは向田邦子作品お好きなんですね。初めて読んだのですが予想以上に楽しめました!次は何を読もうか考えているところです。
すももさん、ぜひ読んでみてください!向田さんは何度も転校してるみたいですね。すももさんと私の地元はひょっとして同じかな?ちなみに彼女が6年生の時住んでいたところが私の地元です。
まゆさん、本当に文章がしっかりしていて美しく、うまいなあと思わされました。以前まゆさんの日記でアドバイスをもらってこの本を選んだんですよ。読んで大正解でした! (2004/02/15 18:39)