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2003年からの読書日記

世界一幸せな子どもに親がしていること作者: リナ・マエ・アコスタ,ミッシェル・ハッチソン,吉見・ホフストラ・真紀子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2018/01/18メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る

塾通いも、習い事も、宿題もなし! 
それなのにどうしてオランダではかしこい子どもに育つの?

オランダの子どもは世界一幸せ――。
ユニセフが実施した子どもの幸福度調査で、オランダは1位になった。
実際、オランダでは、アメリカ、イギリス、日本では信じられないような子育ての光景がある。
オランダ人の夫と結婚してオランダで子育てをするアメリカ人のリナ、イギリス人のミッシェルという2人の著者は、その違いを体感し、驚き、オランダメソッドを徹底的に調べ始める。

世界中の親が賞賛して憧れる“自分の頭で考える力”を伸ばす驚きのオランダメソッド、詳しく紹介します!


オランダはチューリップや風車が有名で自転車利用者が多い・・・くらいしか知らない私でしたが、それだけじゃないとても魅力的な国だと感じました。

親の労働時間の短さ(パートタイム勤務文化)、夫(特別休暇パパの日など)の協力や社会全体で支えるサポート体制があること、それが親の気持ちのゆとりにつながっているように思いました。


印象に残った文章の中からいくつか。


>危険に備えて物事の良い点と悪い点を教え、自分で判断させる。

>肩の力を抜いて頑張りすぎない親であろう。
 〜その根本にある前提は「冷静であること」「自分にできる最善のことをすればそれでじゅうぶん」という考え方だ。

>オランダ人の良いところは、大人が子どもに対してきちんと話をすることだと思う。

>はたから見ると、のんびりおおらかに見えるかもしれないが、子どものために自分の不安を意識的に捨て去る決心をしなければいけないオランダの子育ては、実は親にとってはかなりチャレンジのいることなのだと思う。

親が子どもを心配しすぎないようにしているけれど、ちゃんと目を配っているように感じました。
自立して成熟した大人が自立した子どもを育てるんでしょうね。
大人が幸せで子育てすることが、子どもが幸せに感じる近道なのかもしれないと思いました。

社会の不平等は、人間関係の質の低下につながり、好ましくないことだという話も気になりました。
多くの国が社会の不平等が広がっているという問題の中、オランダでは不平等のレベルは上がっていないとありました。オランダ人が倹約を好み、見せびらかすことを嫌い、フラットな階級社会をつくろうとしてきたからではないかと書かれていましたが、他の国々がすぐできるかといえば難しいだろうし、長い年月がかかる気がします。


後半は思春期の子育てについても考えさせられることが多かったです。

10代の子どもと睡眠の話は長女にも当てはまっていて、驚きました。
世界共通なのかも。

決して怠け者なわけではなく、ただ発育し成長するために余分な睡眠が必要なだけという話は読めてよかったです。
学校の日はちゃんと起きられているから、週末や休暇はのんびりもまあよし・・・ともっとおおらかになってもいいのかなと思いました。

「不安な10代の子どもたちへのアドバイス」もよかったです。
大人にも通用するアドバイスかもしれません。
娘達が悩んだ時に、さりげなく知らせてあげようと思いました。

今からオランダで子育ては無理なので(笑)この本の取り入れられそうな部分を参考にしていきたいです。