旅猫リポート作者: 有川浩出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/11/01メディア: 単行本 クリック: 17回この商品を含むブログ (54件) を見る

秘密を抱いた青年と一匹の相棒は“最後の旅”にでた

現代最強のストーリーテラーによる、青年と猫のロードノベル。
あたたかな光溢れるラストまでどのページにも忘れ難い風景が広がる傑作です！

珍しく早いうちに結末が予想できてしまいそれが当たっていたこともあり、後半は涙涙・・・
猫派ではない私ですが、「猫ってかわいいかも」とちょっと好きになってしまうほどナナが魅力的でした。
サトルと強い絆で結ばれているところにも感動しました。

＞〜たとえサトルが僕より早く死んでしまうとしても、それでもサトルに出会わないより出会ったほうが僕は幸せだったんだ。

自分のことをずっと大切に覚えていてくれる存在がいること・・・なんて幸せなことなんだろうと思いました。
私もこれまでに出会えた大切な人達がたくさんいます。
そして、自分のことを思ってくれる人達がいることに改めて感謝したくなりました。

装画の村上勉さんつながりでコロボックルの話もあったり、コダマさん（これは児玉清さんでしょう）がラジオでさりげなく出てくるのもうれしかったです。

悲しいけれど、不思議と温かい気持ちになる素敵な物語でした。
絵本も出ているようでそちらも読んでみたいです。