はぴの本棚

2003年からの読書日記

別冊図書館戦争II (図書館戦争シリーズ 6) (角川文庫)作者: 有川浩,徒花スクモ出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2011/08/25メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 169回この商品を含むブログ (93件) を見る

〝タイムマシンがあったらいつに戻りたい?〟 図書隊副隊長緒形は、静かに答えた――「大学生の頃かな」。平凡な大学生だった緒形はなぜ、図書隊に入ったのか。取り戻せない過去が明らかになる番外編第2弾。


別冊Ⅰは激甘でしたが(笑)今回はストーカー事件などもあり怖かったです。
甘さより苦味が勝っている感じがしました。
でも最後、手塚と柴崎が幸せになってよかった〜。
柴崎は初めからできている隙のない女の子という印象でした。
それだけに弱い部分もあって・・・郁以外にも心を許せる存在ができて本当によかったと思いました。


とはいえ一番印象に残ったのは緒形の物語。
まず緒形の経歴にびっくりだったし、図書隊に入ってから多くの困難を乗り越えてきたんだろうと思いました。
そして加代子とのこと。
別れた後もお互いのことをずっと思い続ける気持ち・・・すごいです。
かけがえのない大切な相手に出会ってしまったということでしょうね。
あと一歩を踏み出すのに時間がかかってしまったけれど、いい方向に進んでいるようでホッとしました。
玄田と折口もそうですが、お互いのことを思いやれる関係は素敵だなと思いました。
最後、それぞれが幸せな大団円を迎えるのもいいものですね。


インタビューは東日本大震災後のもので読みごたえがありました。


>自分が楽しいと思うことに、罪悪感を感じないでほしい。


>被災地以外の人々が萎縮せず、へこまず元気に社会と経済を回していくしかないですから。委縮しないことがむしろ義務ですらあると思うんです。


抜粋した部分以外にも共感したところがたくさん。
なんだか力をもらえました。


図書館戦争シリーズ、面白かったです。
他の有川作品も読んで著者の色々な面を見たいなと思いました。