はぴの本棚

2003年からの読書日記

母が受講している県民文化大学の講座に参加してきました。
母は一度柳田さんの講演を聞いたことがあるとのことで代理出席です。


柳田邦男さんのことはお名前くらいしか知らなかったので紹介文から・・・

ノンフィクション作家、評論家。
1972年、NHK記者時代に『マッハの恐怖』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。
79年『ガン回廊の朝』で講談社ノンフィクション賞を、95年には『犠牲(サクリファイス)−わが息子・脳死の11日−』とノンフィクション・ジャンルの確立への貢献で菊池寛賞を受賞。



演題は「心の再生、生きる力〜子どもも大人も絵本の世界へ〜」でした。


言葉の大切さと命についてのお話を中心に本の紹介を交え穏やかな語り口ながら講演時間を30分くらいオーバーして熱く語ってくださいました。


言葉で自分の気持ちを表現すること(文章化)の大切さ。
→自分を見るもう一人の自分の発見でき冷静に自分を見ることができる。


死は終わりではなく、肉体は失われるがその人の生き様や言葉は子の世代、次の世代に受け継がれる。
→自分は何を残すのか、どういう生き方をすべきかが問われる。


この2つが特に印象に残っています。


子どもの頃の読書体験って大事だとは思っていましたが、その時分からなくてもいいんだと安心しました。
大人になって再読してみて深い意味に気づくことがあるというのは、すごくうれしいこと。
思いがけないご褒美をもらったような気がします。
ますます読書に力が入りそう。
そして娘達にも豊かな読書体験をしてもらえたら・・・無理強いしない手助けがしたいと思いました。


落合恵子さんの絵本エッセイを読んだ時にも感じたけれど、人生の深い意味を知った大人にこそ絵本を読んでほしいというお話はとても共感できました。
私は大人になってからもずっと絵本が好きですが、最近は以前ほど絵本=子どものものという感じではなくなってきたように思います。
子どもはもちろんこれからはますます大人に絵本が必要とされる時代になってくるはず。
また読書以外にも身が震えるような感動体験をすることも大切だと改めて分かりました。



(紹介してくださった本)

・幼い頃読んだ思い出の作品

『三銃士』
『クオレ』
家なき子
ホームズ、ルパンのシリーズ
母をたずねて三千里
フランダースの犬




『生きようよ』細谷亮太著
『句集 団扇』村越化石著 
『闇を光に-ハンセン病を生きて』近藤宏一著 


星の王子さま
『葉っぱのフレディ』
『おおきな木』*写真だけで紹介なし
『おとうさんのちず』
『だいじょうぶだよ、ゾウさん』柳田邦男訳
『わすれられないおくりもの』*写真だけで紹介なし
『でも、わたし生きていくわ』柳田邦男訳


柳田さんの絵本エッセイやノンフィクション作品もぜひ読んでみたいと思います。