はぴの本棚

2003年からの読書日記

赤木かん子さんを招いての学校図書館の勉強会があると知り、行ってきました。
先生や司書、読み聞かせサークル、図書館ボランティアの方など45人くらいの方が参加されていたようです。

時間になり、かん子さんがピンク色の髪で登場!


読書力アップ!学校図書館のつくり方

読書力アップ!学校図書館のつくり方


この本を中心に図書館について、司書の仕事について、学校図書館についてのお話をされたのですが、定価2520円のところかん子さんご自身が「2100円でいいよ〜」と手売り(笑)
お得に購入させてもらいました。

笑いあり、毒舌あり、しーんと聞き入る時間あり・・・終了時間を30分くらいオーバーした熱気あふれる勉強会となりました。



常に定義(意義を決めること)を考えることが大切だという話を何度もされました。

大人と子ども、男と女などで引っかかる部分が違うということ。

学校図書館公共図書館大学図書館などと違い初心者用の図書館であり、そこで働く司書は相手(大人か子どもか、男か女かなど)に合わせて分かるようにできるだけ短い言葉でもれなく説明(言語化)できなければならない専門性がいるということ。

すなわち司書は解説が仕事の半分であるという話も納得でした。


図書館の仕事は①図書館をつくること②運営する仕事の二つが大きく分けるとあり、運営する仕事はサービス業であるということを心に留めておくことが大事。
司書は利用者にとって灯台の役割であり、本の使い方、図書館の使い方、司書の使い方を教えるのが仕事。


日本の図書館が一般に開放されたのは1960年代頃からで以前は<紳士でなければ入るべからず>とされていたというお話も驚きでした。


私は司書の資格を持っていないのでNDCなど分類の専門的な用語は理解できない部分もあったのですが、図書館はリアル系(実際起こったことを記録した書物)の職場であって文学を楽しむところではないというのはちょっと衝撃でした。

たしかに分類から見ると図書館の資料は9割くらいがリアル系なんですよね・・・

図書館が情報を探し出す検索機関というのも納得でした。





HPで予習していたので内容が重なる部分も多かったのですが、学校図書館についてのお話も勉強になりました。



図書室を任された時まず考えるのは自然科学の棚。

選書や飾り付けなど常に一年先を見て考えること。

選書は自分の趣味で選ばない。

飾りつけは小6男子を基準にする。

できること、できないことの区別をつけて全部自分でやろうと思わない。


学校図書館司書は一人で任されることが多いし、掛け持ちもあるけっこう過酷な職場だと聞きます。
図書室を作ることから運営までやることもバラエティに富んでいるので色々な能力を要求されるのが司書の難しさであり、やりがいでもあるのかなと思いました。
でも、できない部分や苦手な部分も当然出てくるのでそういう時こそボランティアさんなど得意な人を見つけて協力を求めながらやっていくことが必要なんですね。


いつか本に関する仕事に復帰したいと思っていましたが、学校図書館司書も選択肢に入れたくなりました。
司書の資格もいつか取りたいし、何年先になるか分からないけれど自分が将来本の世界で役立てるように色々なことを身につけておきたいです。


最後に「絶対参加したい!こんな機会はめったにない」とお願いした私を快く送り出してくれた夫、長女、次女、本当にありがとう!
参加できてたくさんのものを得ることができました。