はぴの本棚

2003年からの読書日記

yom yom (ヨムヨム) 2009年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/09/26メディア: 雑誌購入: 22人 クリック: 159回この商品を含むブログ (71件) を見る

特集は「誰もがすなる日記」
興味深かったのは角田光代川上弘美山本文緒さんの鼎談「作家が日記をつける時」
角田さんと山本さん対川上さんという感じにも読め面白かったです。
それぞれの話しぶりと小説の世界はつながっているように感じました。
角田さんの黒い日記、読んでみたいかも(笑)


池内紀さんの「旅日記のつくり方」、高山なおみさんの「八月の日々ごはん」、ほしよりこさんのイラスト日記「ヘビに巻かれて」もよかったです。
今年こそ武田百合子著『富士日記』は読もうと決意を新たにしました。


小説ではやはり小野不由美さん!
読み切りですが(いつか短編集になるのかな?)時々掲載される十二国記シリーズはすごく楽しみにしています。
ファンとしては長編が待ち遠しいんですが、首を長くなが〜くして待っていようと思います。


今回の「落照の獄」は死刑制度がテーマでラストも重かったのですが、やっぱりよかったです。
私もどちらかといえば清花のように感情的に判断しがちなタイプなのですが、それだけでいいのか?ととても考えさせられました。
反射って考えたこともなかったけれど、案外そうかもしれないですね。



他に印象的だった小説は、小池真理子さんの「蒼いトマト」、沢木耕太郎さんの「天使のおやつ」、辻村深月さんの「アイドルの心得-死者生まれる日」


辻村さんを読むのは初めてでしたが、とても面白かったです。
この方は女性心理、中でも暗い部分を描くのが上手ですね。



エッセイでは瀬戸内寂聴さんとイーユン・リーさんがよかったです。
瀬戸内さんの「読書に酩酊する」では山田詠美著『学問』、川上未映子著『ヘヴン』が取り上げられていました。
この2冊、以前チェックしていてそのままだったので読まなければ・・・


イーユン・リーさんの「検閲の痛み」では、彼女の作品が中国語では翻訳されていない(本人の意向)ことを知り、衝撃を受けました。
映画化されたという『千年の祈り』も見てみたいです。