はぴの本棚

2003年からの読書日記

料理人 (1967年) (ハヤカワ・ノヴェルズ)作者: ハリー・クレッシング,一ノ瀬直二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1967メディア: ? クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る

読んだことがない独特な雰囲気がありました。面白い!

コブという小さい町に自転車でやってきた料理人のコンラッド
ヒル家に雇われることになった彼の料理の腕と知識は一流で、あれよあれよという間に実権を握ってしまいます。
途中からは立場が逆転してしまい(姿形も変わって)主人のようになってしまう不思議。
まるでコブの町全体がコンラッド魔法にかけられてしまったみたい。
あらすじを語るよりもとにかく読んで世界を味わって欲しいと思える作品でした。


それにしても人の胃袋を支配するってこんなにも権力を持つものなんですね。
食欲は三大欲求の一つとは言うけれど、食の力、料理人の仕事ってすごい・・・ちょっと怖くなるくらいでした。

コンラッドはこのやり方で世界各地を回ってきたのかもしれないと想像してしまいました。

料理人 (ハヤカワ文庫 NV 11)

料理人 (ハヤカワ文庫 NV 11)

新訳も出ているんですね。
こちらも読み比べてみたくなりました。