はぴの本棚

2003年からの読書日記

白い薔薇の淵まで作者: 中山可穂出版社/メーカー: 集英社発売日: 2001/02/05メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (17件) を見る

中山可穂さん。読みやすい文章でするすると物語に入っていけました。
そして想像通り濃い世界・・・(でもこってりという感じではなくきれいで透明感があります)一気読みでした。
意味深なタイトルも表紙もドキッとさせられますね。


中山さんの小説は以前から気にはなっていましたが、同性愛のイメージが強くあってついつい敬遠してしまっていました。
今回思い切ってやっと読めてよかった!
不思議と抵抗感はなく自然に物語に夢中になってしまいました。


でも今だからドキドキするだけで落ち着いて読めるのかもと思いました。
結婚前とか女子大生だった10年以上前、そしてもっと前の思春期に読んでいたら・・・ちょっと怖いかも。
男性が読んだらどう感じるのか聞いてみたい気もします。

女性同士の恋愛だから、結局最後まで一緒にいられないんだろうなと思ってしまうからか二人の関係が順調な時期を読んでいてもなぜか悲しくなってしまいました。

とく子と塁の激しい恋愛はちょっとうらやましく感じましたが、実際かなり疲れそう。
どうしようもなく好きなのに結局お互いを傷つけあってしまう場面が何度も出てきて切なかったです。

中山作品、色々読みたいけれどかなり消耗することが分かったので(笑)少しずつ読破していきたいと思います。