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2003年からの読書日記

鳥姫伝 (ハヤカワ文庫FT)作者: バリーヒューガート,Barry Hughart,和爾桃子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2002/03/01メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (29件) を見る

SNSのファンタジーコミュの課題本。
これと『霊玉伝』『八妖伝』の三部作です。


あらすじ(裏表紙より)

唐代中国の静かな村庫福で、子どもたちが謎の病に倒れた。
純朴な村の少年十牛は、助けを求めて北京に赴き、老緒賢者李高と出会う。
玉にきずある性格ながら、抜群の頭脳を持つ彼の診断では、治療法はたったひとつ、幻の薬草しかない。
大力参と呼ばれるその薬草を捜し、李高と十牛は旅に出る。
中国全土を巡り、数々の魔物と闘ううち耳にした手がかりは、鳥姫の不思議な伝説だった
奇想天外かつ幻想的な中国ファンタジイ。



細切れに読んでいたこともあり、物語に入り込むまでしばらく時間がかかりました。
内容は唐の頃の中国が舞台のようですが、著者がアメリカ人なのでどこか?と思う部分も多く、自分が想像する中国とは違和感があると感じたからかもしれません。
途中からこのハチャメチャな雰囲気に軽く乗ってみようと気持ちを切り替えたので楽しめるようになりました。
西洋人から見る東洋の印象ってこんな感じなのでしょうか?とても興味深かったです。
逆に東洋人から見る西洋の印象もどこかずれているのかもしれませんね。


物語はまさに奇想天外!大力参捜しがどんどんスケールの大きなものになっていく展開にびっくりしました。
主人公達が何度も危機を乗り越えるんですが、その方法もありえないと思いつつ(笑)
読み進めていくうちにだんだんバラバラだと思っていたエピソードがつながってくるのも楽しめました。
最後にはあの伝説につながるんですね・・・


語り手の十牛にはそんなに魅力を感じなかったんですが、李高、蓮雲、侯恐妻、けちんぼ沈など魅力的な登場人物がけっこういました。


それにしてもやまあらしの調理法始め、李高の博識なことといったらものすごいです。

続編でも十牛と李高のコンビが活躍するんでしょうね。
楽しみながらぼちぼち読んでいきたいと思います。