しゃべれども しゃべれども作者: 佐藤多佳子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1997/08メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 151回この商品を含むブログ (39件) を見る

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本プロで話題になっていて気になっていた本です。
図書館でたまたま見つけたので早速借りました。
佐藤さんの本を読むのは初めてです。期待通り、とてもよかった！
私はしみじみほろりとする話にはめっきり弱いみたいです。

主人公は噺家で二ツ目の三つ葉。
気が短くて情にもろくお節介なところが多々ある男。
吃音に困っている従弟の綾丸良に頼まれ、渋々落語教室を引き受けるはめになったのですが・・・

良の他にもそれぞれ問題を抱えた生徒が集まってきます。
十河五月（猫のような無愛想な20歳前後の女性）、村林優（小学5年生、いじめられているらしい）、湯河原（元プロ野球選手）

三つ葉も例外ではなく自分の落語に自信を持てなくなり、必死で何かを掴もうとします。
かなり感情移入してしまい痛々しい気持ちになったけれど、皆それぞれに心の傷があり、それを抱えて懸命に生きている姿に共感が持てました。

最初は世間話もできないほど、まとまりのなかった皆ですが、落語を通して互いを思いやり交流が生まれてきたのがよかったです。

いくつか印象に残ったセリフがあったのですが、三つ葉に祖母が言った「一期一会」のセリフは心に残りました。
その言葉で三つ葉は救われたんじゃないかと思いました。

＞失敗するかもしれない、間違えるかもしれない、絶句するかもしれない、誰一人として笑わず赤恥をかくかもしれない〜
最低にセコな高座ですら一期一会、ただ、ひたすら心をこめてしゃべるのみ、そう思うと気分がさっぱりと潔くなるのだった。

佐藤さんの本をもっと読みたくなりました。

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青子 ＞ トントンさん、読んだ後ほっこりするお話でした。みんなで一緒に成長しよう！っていうところが好きです。 (2003/12/08 19:55)
ざしきぼっこ ＞ この作品。大好きです。今年のベスト３に挙げようと思ってます。「神様がくれた指」もすごく好きでした。 (2003/12/08 21:27)
まゆ ＞ 本プロで今年大ブレイクした一冊ですね〜。もちろん、私も読みました。泣きました。とっても好きな話です。 (2003/12/08 22:12)
トントン ＞ 青子さん、それぞれがもがきながらも成長していく姿がよかったですよね。心があったまるいい話でした！
ざしきぼっこさんの「神様くれた指」の感想読んできました。「しゃべれども〜」とは一味違った話みたいですね。ぜひ読んでみようと思います。
まゆさん、最近は本プロで紹介された作品ばかり目について借りてるんですよ。この作品も評価どおりでした。本プロで日記を書くようになってから読みたい本がますます増えていってます・・・ (2003/12/08 22:22)
あさこ ＞ このお話、私も好きですー。すごく良いですよね〜。なんだかホロリ＆ほかほかしてきます。「黄色い目の魚」も良かったですよ〜。 (2003/12/08 23:59)
さくら ＞ 大好きです！心温まる、とても人間臭いいい話でした。はっきりしたラストじゃないけれど、それが又この本には合っていたように思います。児童書ですが、「ハンサム・ガール」も可愛らしく前向きでよかったですよ。 (2003/12/09 09:16)
れんれん ＞ 私も人前で話すことがとても苦手なので、このお話思い切り感情移入してしまいました。祖母のキャラクターが好きです。 (2003/12/09 10:00)
トントン ＞ あさこさん、「黄色い目の魚」不思議なタイトルですね。どんな話か想像つかないです。早速チェックしておきます！
さくらさん、それぞれの問題が解決したわけじゃないけどそれでいいんだと私も思いました。「ハンサムガール」これもチェックします！
れんれんさん、私も人前で話すのが苦手な方なのでかなりはまって読みました。祖母も素敵でしたね。 (2003/12/09 18:51)
すもも ＞ 児童文学作家の佐藤多佳子さんが、一般向けの本を書かれたということで、とても興味を持って読んだ気がします。読んだあとさわやかで心が温まりました。『黄色い目の魚』は今年のイチオシです。ほかにも『四季のピアニストたち上･下』（『九月の雨』『サマータイム』は、ずいぶん前に出版された本ですが、何度読んでもすばらしいの。お薦めです。 (2003/12/18 10:23)
トントン ＞ すももさん、たくさん紹介してくださってありがとうございます。「四季のピアニストたち」だけは聞いたことがないです。読む楽しみが増えました！ (2003/12/18 20:18)