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2003年からの読書日記

流しのしたの骨 (新潮文庫)作者: 江國香織出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/09/29メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (125件) を見る

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江國さんの本は何冊か読んでいるけれど、これはかなり変わった家族の物語でした。
普通じゃありえない・・・と思ってしまうことが多くいまいち入り込めませんでした。

すごく家族が仲良しで、長女が離婚して戻ってきても喜んでいるのがまず不思議。
長女が「半分殺しあったのよ」と話す場面があるけれど、はっきりした理由が分からないからいろいろ想像して怖いです。
穏やかな感じで表には見せないけれど、悩みを抱えているのかなと思ってしまいました。

でも、文章はさらっと読めて透明感があって好きです。話とは直接関係ない部分だけれど、食べ物の描写はいつもおいしそうだと思ってしまう食いしん坊の私。
紅茶をよく飲む家だなと余計なことも考えてしまいました。

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さくら > かなり普通じゃない家族ですよね。でも、ここまで極端じゃなくてもこういった長い間一緒に家族として生活してた人たちにしか分かり合えない空気ってあるのかな・・というのは思いました。ちょっと話は違うけど川上弘美の「蛇を踏む」の中の一つにもそういったことを感じる小説があったな〜と今思い出しました。具体的なことが知りたいのに結局解らなくイライラはしましたが、私は結構好きな話でした〜。江國香織の小説全部に共通してる水のようなサラサラとした感じがいいですよね!トントンさんの食べ物の描写、気持ち解ります!あと、読書してる場面やお酒飲むとこも同じように触発されます。 (2003/03/10 11:56)
たばぞう > この話、すごく怖かったです。やっぱり長女の離婚を家族が喜んでいるあたりかしら。永遠に、永遠に、一緒にいたいのかなと、何かしら寒くなった覚えがあります。 (2003/03/10 13:02)
トントン > さくらさん>「水のようなサラサラとした感じ」という表現よく分かります!川上弘美さんの「センセイの鞄」をずっと読みたいと思っていたので「蛇を踏む」も探してみますね。

たばぞうさん>やっぱり離婚のところは怖いですね。でも、これに懲りずに江國作品いろいろ読んでみたいと思います。 (2003/03/10 20:57)
たばぞう > 江国作品で怖かったのは、これくらいかも。彼女の作品は、総じて好きです。 (2003/03/11 15:02)
トントン > 今度は「東京タワー」か「きらきらひかる」を読みたいと思っています。他の作品は怖くないんですね・・・ほっとしました。 (2003/03/11 21:24)
さくら > 「きらきらひかる」はとても好きです!あと怖かったといえば「神様のボート」がちょっと狂気を帯びているという解説のようですが私はこれも好きでしたよ。 (2003/03/12 09:43)
たばぞう > 「神様のボート」は、私にとってはとても可愛い物語でした。人それぞれで、楽しいなぁ。 (2003/03/12 15:17)
トントン > 「神様のボート」私も読みました。なんとなく子どもの方に感情移入した記憶があります。たしかに狂気の物語と解説してありましたね。私はそうは思わなかったです。本当に感想って人それぞれで面白いですね! (2003/03/12 23:49)