はぴの本棚

2003年からの読書日記

涙 上巻 新潮文庫 の 9-15作者: 乃南アサ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/01/29メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (17件) を見る涙 下巻 新潮文庫 の 9-16作者: 乃南アサ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/01/29メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (16件) を見る

(14)(15)
初の乃南作品でした。
読み始めると先が知りたくてどんどん話にのめりこんでしまいました。
刑事の勝と婚約し、幸せ絶頂だった萄子でしたがある日を境に人生が狂ってしまう・・・

読みながら萄子のどうしようもないやりきれない気持ち、悔しさ、憎しみなどが痛いほど伝わってきました。
またそれぞれの登場人物の気持ちも。

時代は容赦なく移り変わっていくし、人の気持ちも少しずつ変わっていくんだと思いました。
乃南さんは、過去は取り戻すことはできないし、忘れることもできないけれど今を一生懸命生きていくしかないんだということを伝えたかったのかな?

「いつかーこれでよかったんだって思えるように、なるかしら」
という萄子の言葉が心に残っています。

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たま > トントンさん、こんにちは。
私もこの作品は一気に読みました。ぐんぐん惹き込まれていった感じ。自分のなかで納得出来なければ気持ちの区切りもつけられない、という萄子の気持ちは、とても切ないのだけれど、自分の人生を切り開こうとする強さでもあって、それが救いでした。 (2003/04/06 22:35)
さくら > これとても良かったです〜。乃南アサの傑作だと思います。客観的に見ると我儘さや甘さ。でも陶子のもどかしさ悔しさは手にとるように伝わってきました。あの厚さなのにぐんぐん引き込まれ一気に読み通しました。 (2003/04/07 09:34)
トントン > たまさん、はじめまして。萄子が事件を追いかけていくうちにだんだん強くなっていくところが私も好きでした。どんどん惹きこまれましたね。
さくらさん、乃南さんの作品で他におすすめはありますか?「涙」とは全然違う感じなのかな・・・ (2003/04/07 18:36)
さくら > サスペンス系で面白かったのは「紫蘭の花嫁」「6月19日の花嫁」で、あとは「鍵」「窓」聴覚障害を持つ女子高校生の話、「風紋」あたりが私は面白かったように思います。でも一番有名なのは「凍える牙」なのかな〜?ちょっと衝撃的でした。 (2003/04/08 09:47)
トントン > さくらさん、たくさん紹介してくれてうれしいです。「凍える牙」だけ聞いたことがあります。機会を見つけて読んでみたいです。ありがとうございます! (2003/04/08 19:49)