はぴの本棚

2003年からの読書日記

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)作者: J.K.ローリング,J.K.Rowling,松岡佑子出版社/メーカー: 静山社発売日: 2001/07メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (90件) を見る

ハリー・ポッター第3巻。
ハリーは魔法学校の3年生
今回の新たな登場人物は、ハリーに不吉な予言をする占い学のトレローニー先生、闇の魔術に対する防衛術のルーピン先生、ハリーの命を狙っているという脱獄囚シリウス・ブラックなど・・・
けっこう内容を忘れていて読みながら思い出していく感じでした。


ハリーに常に死の影がつきまとうということもあるんでしょうが、この巻は1、2巻より重苦しい雰囲気が漂っていました。

特にアズカバンを脱獄したシリウス・ブラックを追いかける看守の吸魂鬼がとても不気味。

>もっとも暗く、もっとも穢れた場所にはびこり、凋落と絶望の中に栄え、平和や希望、幸福を周りの空気から吸い取ってしまう。

彼らは物語のトーンを一段と暗いものにしていたと思います。

マグルでさえ姿を見ることはできなくても存在を感じ取ることができるという彼ら。

読んでいるうちになんだか現代にもいるような気さえしてしまいました。



死の影に怯えながらもルーピン先生から高度な魔法『守護霊の呪文』を学び、たくましく成長していくハリー。


なぜブラックがアズカバンを脱獄できたのか?

動物もどき(動物に変身することを許された魔法使いや魔女)が大きな鍵でした。

真相が分かり意外な真犯人が登場する後半は一気読みするほど楽しめました。


ハリーの父親の学校時代のことが少しずつ明らかになっていくのも興味深かったです。
両親を求めているハリーの気持ちも痛いほど伝わってきました。


>「愛する人が死んだとき、その人は永遠に我々のそばを離れると、そう思うかね?」
で始まるダンブルドアの言葉はとても温かいなと思いました。


最後のハリーとハーマイオニーの命を救う手に汗握る活躍も読み応えがありました。
そしてハリーにも慕う存在ができたこと、本当によかったと思いました。


今回はヴォルデモートは登場しませんでしたが、十分に楽しませてもらいました。
第4巻からは分厚い2冊組、堪能したいと思います。