はぴの本棚

2003年からの読書日記

月白青船山

 夏休み,鎌倉の大叔父さんのお屋敷に預けられた兵吾と主税の兄弟は,地元の少女,静音と知り合って遊ぶようになるが,ある日,切り通しを滑っていて”時間が止まった”不思議な谷に迷い込み……. 

夏休みのちょうどいい時期に読めました。

現代と過去が絶妙に交錯する不思議な物語。

プロローグがとても印象的ですぐ物語の世界に入り込めました。

 

兵吾、主税、静音・・・読み始めた時は古風な名前だと思ったけれど、読み進めていくうちに納得。

 

謎解きではノートで考えをまとめたり図書館で調べたりする一方、パソコンでも上手に検索するのが現代的でよかったです。

鎌倉の伝説、過去の謎が少しずつ明らかになっていくところはわくわくしたし、自分の身近なところでも見えないだけであちこちにあるのかもしれないと思わされました。

美しい情景が見えるような結末がとても素敵でした。

 

 朽木祥さんの物語はお気に入りがたくさんありますが、この作品も追加決定です。